2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of fine pitch pixel readout gas TPC detector for direction-sensitive dark matter search
Project/Area Number |
21K13943
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
東野 聡 神戸大学, 理学研究科, 学術研究員 (00895469)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 暗黒物質 / ガス検出器 / TPC / ピクセル検出器 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、方向に感度をもつ暗黒物質探索のためのピクセル読み出し型ガスTPCを開発することを目的としている。本来の計画である既存のシリコンピクセル検出器用の読み出しASICの応用から路線変更し、ガスTPC用のASICを新規開発したため、プロトタイプ読み出し基板を用いてその性能評価を行うところから該当年度の研究を開始した。 ASICを搭載した読み出し基板はXilinx社製のSoCであるZynqを搭載した基板を用いて読み出すことを計画しており、それに従って読み出しに必要なファームウェアとソフトウェアの開発を行った。ASICは64チャンネルのピクセル読み出しに対応しており、そのそれぞれにADCを搭載しているため、波形読み出しが可能である。本研究ではそれぞれのチャンネルにテスト電荷を入射して、設計通りの波形が取得できることを確認した。アナログ特性を評価し、想定通りのダイナミックレンジを達成できることを確認した。さらに、このASICはプロトタイプとして設計したため、データ転送を抑えるためのToT (Time over Threshold) データをそれぞれのチャンネルから出力することもできるようにしている。現在、ToTを評価するための読み出しシステムを開発中であり、成果がまとまり次第論文執筆を開始する予定である。 波形読み出しが設計値通りの性能で可能であることがわかったため、原理的に暗黒物質探索実験での活用が可能であることを本研究で示した。本研究については、2023年度に関連論文を2件出版した。また国際会議で3件、国内会議で5件 (物理学会含む) の口頭発表をした。
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