2022 Fiscal Year Research-status Report
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21K13962
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
徳田 一起 九州大学, 理学研究院, 特任助教 (60802139)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 星形成 / 電波望遠鏡 / 分子雲コア / ALMA / 星団形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
星団形成領域は文字通り様々な進化段階にある天体が密集しており、特に個別の星/連星系に至る直前の高密度ガス塊が特定されておらずその性質および形成要 因が理解されていないことが要因の一つである。本研究では、分子雲コアに埋め込まれている超高密度微細ガス塊を ALMA望遠鏡の無バイアス広域観測により多数特定し、それらの性質を孤立した小質量星形成領域の研究で得られたものと比較する。星団形成領域における原始星 形成直前のガス塊の個数およびその密度/形状や速度分布を初めて明らかにし、強い乱流場が星形成へと至るガス密度の時間発展などにどのように影響を与えるかを調べる。 本年度は、大マゼラン雲の巨大星団形成領域の分子雲コアを多数検出し、初めての系外銀河の大質量星なし分子雲コア候補として論文として報告した(Tokuda et al., ApJ, 933, 20)。100太陽質量を超える分子雲コアが1 pc以内に密集して存在しており、それらが付随する分子雲クランプ複合体が10^4太陽質量を超えることも変わっており、超巨大星団を形成する条件を満たしていることがわかった。また周囲のガスの速度、空間分布から大規模なガス流が巨大分子雲に衝突することにより、このような大質量クランプを形成したシナリオを提案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ALMAのデータ解析が順調であるため、最初のターゲットであった南のかんむり座領域のデータ解析の論文化への目処が経ちつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
南のかんむり座領域のALMAデータ解析を引き続き推進する。また現在取り扱っているデータよりも高解像度のALMA観測を行うための観測提案書を研究協力者とともに4月に提出し、観測が実行された。現在、解析を進めており、今年度中に論文化の目処を立てる。
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Research Products
(12 results)