2021 Fiscal Year Research-status Report
省エネルギと精密加工を両立する低熱負荷加工システムの構築
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21K14056
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森 幸太郎 京都大学, 工学研究科, 特定助教 (70869130)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 工作機械 / 熱変位 / 冷却 / 省エネルギ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,実用上許容される範囲に熱変位を抑制しつつこれまでは過剰に抑制されていた熱変位に対して実用上許容される範囲を明らかにし,空調設定を調節することで消費電力を削減できる機械加工システムの構築を目指している.本年は① 熱変位モデルの構築と② 熱負荷モデルの構築に取り組んだ. ① 熱変位モデルの構築 室温変化により生じた熱変位から,実際にワークの加工誤差に転写される量を予測するモデルの構築に取り組んでいる.本研究では,機械内部の状態を詳細に考慮した数理モデルではなく,室温変化→熱変位の関係を理解する現象ベースのモデルを構築する.当初予定では,モデル化の煩雑さ・測定の用意さなどから,加工空間内の1点を基準にモデル化することを予定していた.しかし,本年に行った予備実験や簡易シミュレーションの結果,ワークの加工誤差を詳細に検討できるようにするには,熱変位の空間的把握が不可欠であることがわかった.そこで,画像解析を用いて熱変位の3次元分布を測定可能な方法を検討し,現在実験を行っている. ② 熱負荷モデルの構築 本研究の目指す加工システムを実現するには,運転条件から工作機械による熱負荷を予測する必要がある.そこで,工作機械の主軸回転数などから工作機械が空調に与える熱負荷を予測するモデルを構築出来ることを確認した.① 熱変位モデルが構築できれば,合体させることにより,加工システムを実現できると考えている.今後,自律的に長期運用する方法についても検討を行う.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
検討の結果,空間的に熱変位を測定する方法が必要であることがわかったため熱変位モデルの構築が遅れている.世界的な半導体の供給不足の影響により,実験に使用するセンサーの納入が大幅(3週間→6か月程度)に遅れているため,実験の計画が後ろ倒しとなった. 一方で,熱負荷モデルはおおむね見通しがたった.
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Strategy for Future Research Activity |
センサー納入遅れ等の影響で実験が遅延していたが,先日納入されたため,今後実験行っていく.先日行った試験測定の結果は良好であり,今後は順調に熱変位モデルの構築を行えると考えている.
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Causes of Carryover |
世界的な半導体供給不足の影響により,センサーの納入が2022年度にずれ込んだため.それにより,実験が遅延し消耗品等の購入も減少した.また,コロナ問題のため,現地参加を予定していた学会がオンライン参加になり,旅費が計画より少なかったため. 2022年度はコロナ問題次第ではあるが,計画通り実行できると考えている.
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