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2021 Fiscal Year Research-status Report

プラズマアクチュエータの実用化に資するフィードバック放電場制御則の構築

Research Project

Project/Area Number 21K14070
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

中井 公美  東北大学, 工学研究科, 特任助教 (20897813)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2023-03-31
Keywordsプラズマアクチュエータ / 大気圧放電 / 低次元モデル
Outline of Annual Research Achievements

本研究では,プラズマアクチュエータの入力パラメタ(印加電圧)を逐次設計するフィードバック放電場制御のフレームワークの構築を目指し,データ駆動科学を用いた放電場の低次元モデル開発,および,印加電圧パラメタ最適値のデータベース構築に取り組んでいる.
本年度は,プラズマアクチュエータにおける放電場の時間発展を表現する低次元モデルを開発するため,申請者らが開発してきた放電プラズマの3流体モデルに基づく高精度数値シミュレーションをパラメトリックに実施することで,放電場の大規模データベースの構築を進めた.プラズマアクチュエータが周囲流体を制御するメカニズムは電気流体力生成であり,申請者らのこれまでの研究に基づくと,印加電圧パラメタが電気流体力生成を高効率化するために重要なパラメタの一つである.そこで,印加電圧パラメタに応じて変化する放電場に着目したデータ収集を行った.そして,シミュレーションにより得られた放電場データベースに対し,流体力学分野で提案されているモード分解の手法を適用することで,放電場の主要モード抽出を検討した.その結果,印加電圧パラメタに応じて,主要モードの特性が変化することが分かった.これは,印加電圧パラメタに応じ,放電形態の遷移が発生し,放電形態遷移前後で放電プラズマの様相が大きく異なることが要因と考えられる.
主要モードに影響し得る物理現象を明らかにすることは,放電場の低次元モデル開発とその物理的解釈を得る上で重要であり,学術的に意義がある.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画通り,放電プラズマの数値シミュレーションを活用したデータベース構築が進展している.得られたデータベースを活用し,予備的ではあるが,モード抽出手法の放電プラズマ現象に対する適用性検討が進んでいる.
一方,二つ目の主要課題である,効率的な電気流体力生成に適した放電場への遷移を実現する印加電圧パラメタのデータベースの構築には未だ至っておらず,本項目は2022年度に重点的に実施予定である.
以上から総合的に判断して,本研究課題はおおむね順調に進展していると考えている.

Strategy for Future Research Activity

一つ目の主要課題である「放電場の低次元モデル開発」に継続して取り組む.種々のモード抽出手法を初年度に構築した放電場のデータベースに適用し,手法の性能を評価及び改良することで,プラズマアクチュエータにおける放電場に適した低次元モデル化手法を明らかにする.
さらに,二つ目の主要課題である「効率的な電気流体力生成に適した放電場への遷移を実現する印加電圧パラメタのデータベース構築」に取り組む.申請者らが開発してきた放電プラズマの数値シミュレーションに最適化計算を組み込む.本最適化計算では,放電プラズマの物理機構や計算の安定性等を考慮した上で,適した設計変数及び目的変数を検討する必要がある.目的変数を逐次的に最適化しながら,放電場を時間発展的にシミュレートすることで,放電場の状態と印加電圧パラメタ最適値とを対応付けたデータベースを構築する.
最終的に,上記二つの主要課題を達成・統合することで,放電場の主要モードと印加電圧パラメタ最適値とを対応づけるデータベースを構築する.

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた理由は,半導体不足により精密電子機器等の入手が遅れているため,また新型コロナウイルス感染症対策により予定していた学会等の出張制限があったためである.翌年度において,データ保存用ハードディスク及び実験データ解析・数値シミュレーション用ワークステーション等を新たに導入し,研究を加速する予定である.

  • Research Products

    (3 results)

All 2022 2021

All Presentation (3 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 3 results)

  • [Presentation] 気流制御への応用を目指した電気流体力生成機構の解明2022

    • Author(s)
      中井公美
    • Organizer
      2022年度第一回静電気学会研究会
    • Invited
  • [Presentation] Introduction of Research Topics and Experiences on Discharge Plasma2021

    • Author(s)
      Kumi Nakai
    • Organizer
      International Young Electrostatic Scholar Symposium for Convergence Technology 2021
    • Int'l Joint Research / Invited
  • [Presentation] プラズマアクチュエータの実用化に向けた電気流体力生成機構の解明とスパース再構成技術の紹介2021

    • Author(s)
      中井公美
    • Organizer
      令和3年度第2回静電気・高電圧・放電・プラズマ若手研究委員会
    • Invited

URL: 

Published: 2022-12-28  

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