2023 Fiscal Year Annual Research Report
Systematic vibration control method to simultaneous control multiple active controlled casters
Project/Area Number |
21K14111
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Research Institution | Nara National College of Technology |
Principal Investigator |
須田 敦 奈良工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (90743211)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | キャスター / 振動制御 / メカトロニクス / 輸送機器 / 台車 |
Outline of Annual Research Achievements |
医療現場では新生児を高次医療施設まで搬送する保育器,製造業では半導体や精密機器,などの衝撃や振動を嫌う物品の運搬・搬送の場面において,路面の表面性状や突起乗越えなどの外乱の影響を伝達しない手法にニーズがある. 本研究は,台車に備え付けるキャスターに焦点を当てている.キャスターは,1)路面上突起を乗り越える際の車台に伝わる衝撃力を緩和する揺動アーム,2)突起乗り越え後に発生する残留振動を制御するためのボイスコイルモータ,を搭載した機械的電気的ハイブリッド式能動制御キャスターである.実用的な台車に近づけるため,この能動制御キャスターを4個搭載した能動制御台車を開発している.制御工学における多入力単一出力制御システムの複数同時安定化問題を解決する. 能動制御台車走行時の基礎的な振動抑制性能を確認するための制御システムを構築した.基礎的な制御実験では,多入力単一出力制御システムの複数同時安定が確認された.走行時の制御実験に先立ちJIS B8923 産業用キャスターに準じて,押出装置を用いて約1100 mm/sで台車を走行させ,半径2.5 mmの半円突起を乗り越え,制御手法考察に必要な車台の動きを計測した.車台中央に取り付けた3軸加速度センサの鉛直軸方向の加速度を用いて振動抑制性能を評価した.突起乗り越え時の衝撃による加速度応答スペクトル,および突起乗り越え後の残留振動による加速度応答スペクトルが明らかになった.これにより,様々な制御手法を試すことが可能なプラットフォームとしての広がりが示唆された.
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