2022 Fiscal Year Annual Research Report
Long-range wireless power transfer with a sheet-like transmission medium
Project/Area Number |
21K14155
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
増田 祐一 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任研究員 (20856231)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 無線電力伝送 / 2次元通信 / 磁界結合 |
Outline of Annual Research Achievements |
柔軟なシート状伝送媒体を介して安全に大電力を供給可能な長距離無線電力伝送技術の確立が本研究の目的である.電磁波をシート状媒体に局在させ電力/信号伝送する2次元通信の技術を基礎とし,従来研究よりも広範囲に渡る給電と,簡易な敷設を可能にする新構造の伝送媒体を研究開発した. [①伝送距離の上限を明らかにする]カプラでの電力損失と伝送媒体上での電磁場の漏出を最小化しつつ伝送距離を最大化するよう,給電システムを構成する物理パラメータを実用的な選択範囲の中で最適化することである.各パラメータと伝送効率の関係を理論的に整理し,おおまかなあたりをつけた上で,電磁界シミュレーションにより詳細な性能を評価した. [②低放射で高効率な磁場結合カプラ開発]共鳴方式の磁場結合カプラは実用十分なエアギャップを確保しつつ高効率を実現する手法として有効であるが,どのようにして共振コイル周囲に形成される強力な磁場を閉じ込めるかが安全上の課題となる.フェライトなどの透磁率が高い磁性体により磁場を閉じ込めることでこれを解決した. [③柔軟なコイルシートの開発]簡単な敷設,保管,自由な経路設定の実現には,物理特性を維持しつつ柔軟性をもたせることが重要となる.誘電体層の厚みが1mm程度の薄い給電シートを開発し,これを解決した. また,①~③の成果をもとに給電システムを試作し,1m程度の長さの給電シート上のどこででも,磁場結合型の受電端末でワイヤレス給電が可能であることを実験的に明らかにした.
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Research Products
(3 results)