2021 Fiscal Year Research-status Report
A study on fan-in/fan-out augmentation of neuron circuits using a novel device
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21K14216
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
森 貴之 金沢工業大学, 電気・光・エネルギー応用研究センター, 研究員 (70888031)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ニューロモルフィック / ニューロン回路 / スパイキングニューラルネットワーク / SOI MOSFET / steep slope transistor |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は新規デバイスを用いたニューロン回路開発に向けて、新規構造デバイスである"PN-body tied SOI-FET"単体デバイスの実測及びシミュレーション評価を行った。 "PN-body tied SOI-FET"は入力端子Source、Drain、Gate、Body(+Substrate)と、内部にサイリスタ構造を持つデバイスである。フローティングボディ効果によって入力された信号を電荷としてデバイス内(Gate下部)に蓄積させることができ、加えてサイリスタ構造によって引き起こされる正のフィードバックを用いることでニューロン回路に必要なスパイク信号を生成することができる。実測評価ではBodyにパルス電圧を入力した際、ニューロンモデルの一つであるLeaky Integrate and Fire動作が再現できることを明らかにした。具体的にはパルス電圧の入力時間、デューティー比、電圧振幅の依存性に関する実験を行い、入力が蓄積、ある値に到達した際にデバイスがオン状態になる(Integrate and Fire)現象及び、入力が無い状態では蓄積した信号が徐々に抜けていく(Leaky)現象を確認した。また、Gate電圧によってFireに必要なパルス数やばらつきをコントロールできる可能性があることを確認できた。デバイスのゲート幅依存性についても確認し、ゲート幅を調整することで、ニューロン回路における膜キャパシタ容量をコントロールできる可能性が示唆された。 Technology Computer-Aided Design (TCAD) によるシミュレーションでも同様の特性を得ることができており、デバイス内物理量及び実測結果から動作原理の考察を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り実測およびシミュレーションによる評価で"PN-body tied SOI-FET"単体デバイスにおけるLeaky Integrate and Fire動作を確認することでニューロン回路の実現可能性を示唆できており、おおむね順調に進展していると考える。またニューロン回路に関しては一部先行して設計試作を行うこともできた。ゲート幅の調整によって膜キャパシタ容量をコントロールできる可能性は示唆できたが、出力の増幅効果に関しての検証はまだ十分ではなく、引き続き検証が必要と考える。またフィンガー数による依存性評価ができておらず、今後検証を行う必要があると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は当初より予定していた回路シミュレーションおよびニューロン回路の設計試作を行う予定である。また、前述進捗状況の通り出力の増幅に関してデバイスの最適化によって改善できないか引き続き検証を行う。 別途提案している"PN-body tied SOI-FET"の改良構造である"Dual Gate PN-body tied SOI-FET"を用いることで特性が改善できないかの検証も行う予定である。
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Causes of Carryover |
当初のワークステーション購入予定を変更し、測定用装置と試作チップの購入に割り当てた。次年度使用額は追加試作チップ購入費への使用を予定している。
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