2023 Fiscal Year Research-status Report
木質バイオマス灰をジオポリマーに利用した際の強度・耐久性に関する基礎的研究
Project/Area Number |
21K14226
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Research Institution | Matsue National College of Technology |
Principal Investigator |
周藤 将司 松江工業高等専門学校, 環境・建設工学科, 准教授 (00726292)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 木質バイオマス灰 / ジオポリマー / コンクリート / 強度 / 流動性 |
Outline of Annual Research Achievements |
木質バイオマス発電によって生じる焼却灰(木質BA)を用いてジオポリマーコンクリートを作製し,各種の試験を行った.ジオポリマーコンクリートの配合は,活性フィラーにフライアッシュ(石炭FA)と高炉スラグ微粉末を用いるものとし,石炭FAの一部を木質FAに置き換えて試験を行った.試験では複数の発電所で排出された木質BAを用意し,昨年度までの研究成果をもとに,木質BAの置換率は10,20%としてコンクリートによる試験を行った. 異なる発電所から排出された木質BAであっても,コンクリートの混用した際のフレッシュ性状(流動性)に違いは確認されなかった.ただし,木質BAの置換率が20%の配合では,流動性が低下する傾向が確認された.この点は,モルタルでは確認されなかった傾向である. 強度発現については,木質BA10%の配合と比較して20%置換の配合の方がやや有利な傾向が確認された.また,使用した木質BAの違いによる比較を行うと,シリカ成分が多い灰ほど強度発現性が高い傾向が確認された.しかし,この結果については精査が必要であると考えている.特に,モルタルによる検討では,カルシウム成分の含有量と強度発現性に傾向が確認されており,傾向の確認を行う必要がある. 圧縮強度と割裂引張強度の相互関係を見ると,使用した木質BAの違いによる傾向の違いは確認されず,同様の線形の関係が確認された.木質BAを使用しない配合の供試体の結果と比較しても同様の結果であった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り,モルタルからコンクリートへの検討に移行できている. 耐久性に関する検討のみやや遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
耐久性に関する検討を行う.中性化と凍結融解抵抗性の評価を行う予定である.
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Causes of Carryover |
耐久性に関する検討に遅れが生じた.2024年度に実施予定である.
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