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2021 Fiscal Year Research-status Report

全球土砂動態の詳細な時空間分布情報の創出

Research Project

Project/Area Number 21K14252
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

鳩野 美佐子  広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (40837019)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2023-03-31
Keywords土砂動態モデリング / 浮遊砂濃度 / 土砂観測データベース
Outline of Annual Research Achievements

適切な土砂管理を実現するには詳細な土砂動態の時空間分布の理解が重要となるが、既往研究では限られた観測データを用いて未観測流域への外挿が適用されており、雨季乾季などの季節変動や人間活動による年々変動の影響は考慮できていない。さらに、現地観測データベースを基にした多変量解析と広域土砂動態モデル開発それぞれから得られる知見を双方に応用することは異なる研究体系に則っていることが多いため困難であった。そこで、本研究ではこれまで蓄積されてきた観測データや数値モデルを駆使して観測データが乏しい地域を含む全球土砂動態メカニズムの解明を目的としている。
当該年度において、全球土砂動態モデルの高解像度化及び土砂観測データベースの整理を行った。まずアマゾン川流域を対象にこれまで開発を進めてきた水平解像度0.5から0.25度へと改良し、パラメタ調整や精度検証を実施した。さらに、河床の堆積層を鉛直方向に分割し、巻上沈降を繰り返すことにより変化する鉛直方向の粒径分布の表現を導入した。これにより細砂が先に流出することにより河床表層部が粗粒化し巻上を抑制する効果が表現可能となった。また、世界中の土砂観測データを網羅しているMilliman and Farnsworth(2011)の全球推計値を精査するために、データベースに含まれている論文の収集を進めている。千件近くの論文が収集対象となるため、まずは海洋への土砂輸送量の大半を占めるアジア・オセアニア地域を中心に整理を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

土砂輸送の詳細な時空間分布を得るためにモデルの高解像度化を行い、河床の粗粒化考慮等が可能となるように改良を行った。観測データベースの元論文の収集については、日本語・英語以外の論文であったり、一般公開されていないデータも含まれており網羅的な収集が難しいが、所属研究室の留学生の協力等により進めることができている。

Strategy for Future Research Activity

改良された土砂動態モデルを用いて全球の土砂輸送量を推計し、高解像度化に伴う精度検証を行う。観測データベースについては引き続き元データの収集を継続し、最新の土地被覆データ等と組み合わせた海洋への全球土砂輸送量の算定する。さらに、新たに整備された観測データベースから数値モデルに導入すべき流域特性を検討する。これらの成果をまとめて学会発表及び論文投稿を行う予定である。

Causes of Carryover

本年度はコロナ禍の制約により出張が制限され、さらに、必要な計算機が想定より安価なものを入手することができたため、次年度使用額が生じた。これは旅費・論文投稿費・消耗品購入等に使用する予定である。

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Published: 2022-12-28  

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