2021 Fiscal Year Annual Research Report
道路構造・交通運用条件を考慮した計画段階における旅行速度性能評価手法に関する研究
Project/Area Number |
21K14263
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
柿元 祐史 名古屋大学, 環境学研究科, 助教 (30812937)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 道路構造 / 交通運用 / 交通量変動 / 日交通量-速度関係 / モデル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
道路事業評価は、種級区分や車線数などに応じて一律に決まる日単位の交通量-速度関係(Q-V)を用いて費用便益分析を行っている。しかし、既往のQ-Vでは実際の道路交通条件を十分正確に反映できないことや、地域の交通量の変動を十分に考慮できてないことなど、その設定方法に根本的な課題が残されている。本研究では、道路構造・交通運用を考慮した時間交通量-速度関係(q-v)と交通量変動指標を用いて、Q-Vのモデル化を行った。実観測データの交通量変動とq-vから各時間帯の時間平均旅行速度を算出し、重み付き調和平均をとることにより、ある日交通量時の日平均旅行速度を算出し、Q-Vを設定した。 このQ-Vは、ピーク率と昼夜率の値によってその形状を説明でき、構築したモデルにより実際の道路・交通条件を考慮したQ-Vの推定が可能となった。 このQ-Vにより、本研究の目的に記載した「道路構造・交通運用条件を考慮した計画段階の旅行速度性能評価手法」のための計画段階の旅行速度が推定できるようになる。性能を評価するための目標値となる旅行速度を上位計画(新広域道路交通ビジョンなど)を踏まえて、設定することで計画段階の旅行速度の性能評価が可能となる。
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