2022 Fiscal Year Research-status Report
Deployable structural system based on curved crease origami
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21K14286
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
張 天昊 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (90845728)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 曲線折り / 形態創生 / 離散微分幾何 / 構造デザイン / 曲面構造 / 空間構造 / 自由曲面 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、制約条件を考慮したルーリングモデルによる曲線折り紙の形状決定手法を開発した。昨年度は、弾性曲げエネルギーを考慮した多目的最適化問題を解くことでGAを用いた形状探索を行ったが、計算効率が著しく低いことが判明した。制約条件の無い状態では設計パラメータの数が多いため、個々の最適解を探すための時間が長くなってしまうのが原因であった。そこで今年度は、ルーリングの制約条件を取り入れた形状探索手法を開発し、最適化効率の向上を図った。 また、今年度の研究で取り入れたルーリングの制約条件は、デザインする構造の機能を考慮することができるため、形状探索を設計条件を満たす解空間で行うことが可能となった。例えば、「ルーリングが平行」の制約条件を定義すると、対称性を考慮した曲面折り紙の設計が可能となる。 さらに、本手法で得られた形状がが実際に畳み込み可能な自己釣り合い状態を、曲面構造の応力状態形成していることを検証するために、非線形有限要素法による数値計算を行った。得られた解析から、自己釣り合い状態であると共に、ガウス曲率がほぼ0の可展面に近い状態となっていることが確認できた。 今後は、これまでの研究で確立した曲線折り紙の設計手法を利用し、構造の機能を考慮した畳み込み可能な曲面折り紙を建築構造に応用する予定である。また、研究の遂行と同時に研究成果の総括を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度では、曲面構造の応力状態の確認を目的としていた。予定していた計算効率を高めると共に、有限要素法による応力状態の確認ができた。また、構造の機能を同時に考慮した制約条件を取り込む設計手法を提案することができた。これより、2022年度の研究は、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、これまでの研究で確立した曲線折り紙の設計手法を利用し、構造の機能を考慮した畳み込み可能な曲面折り紙を建築構造に応用する予定である。具体的に、建築に応用可能な形状に近似した曲面折り紙の形状を探索し、設計した折り目を用いて実物模型と数値モデルを作成する。実物模型実験と数値計算から構造の特性を把握する。 また、研究の遂行と同時に研究成果の総括を行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響により、当初予定していたIASS国際会議がオンラインに変更したため、次年度使用額が生じた。差額は次年度の研究成果の発表のために使用する予定である。
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Research Products
(3 results)