2021 Fiscal Year Annual Research Report
Advanced PDSC Envelope System Utilizing Renewable Energy for Hygrothermal Control
Project/Area Number |
21K14304
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
李 学成 九州大学, 人間環境学研究院, 助教 (40897724)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | Passive dehumidification / Radiative cooling / Solar heat collection / Humidity control / Hygrothermal control |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,再生可能エネルギーを利用した省エネルギー住宅の設計を目的として,室内外の熱力学ポテンシャル差を利用して空気循環により夏季は自然に冷却・除湿し,冬季は太陽集熱する熱性能可変型のインテリジェント・パッシブシステム(PDSC: Passive Dehumidification and Solar Collection)を開発するとともに,その温湿度制御性能および省エネルギー効果について検討した。これまでは極めて困難であった冷房時の潜熱負荷をも削減する技術を提案するとともに,その実用化を目指すもので,先進的で萌芽性・学術性に優れる。また,非平衡熱力学に則った熱・水分・空気の複合移動解析方法は斬新的で工学的有用性が高く,建築環境工学に寄与するところが大きい。 また、PDSCシステムと第3種換気システムを組み合わせて設計した実験結果から第3種換気の条件でもPDSCシステムの除湿,放熱,集熱,湿度調節の顕著な効果が確認されたが、潜熱回収可能な全熱交換型の第1種換気と併用すれば,PDSCシステムの更なる高効率化と冷暖房負荷の削減が期待できる。 そこで,全熱交換型第1種換気を利用したAdvanced PDSCシステムの開発について検討した。数値シミュレーションを行い,PDSCと全熱交換機(ERV: Energy recovery system)の併用システムの温湿度調節性能を検討し,PDSC+ERVシステムが第3種換気システムと組み合わせたPDSC外被システムより,検討した地域によって顕熱負荷が放射冷却により約9%~19%減少し,潜熱負荷が約50%~58%減少しより優れる熱負荷の削減効果が確認できた。
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