2021 Fiscal Year Research-status Report
Proposal of New Water Supply Units for Water Supply System
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21K14308
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
光永 威彦 明治大学, 理工学部, 専任講師 (20882822)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 水使用 / 単位給水量 / 節水 / 省エネルギー / 給水設備 / 事務所 / 学校 / 病院 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「給水給湯設備の新しい設計用原単位の提案」と題し、病院・ホテル・事務所・住宅といった主要な建物用途を対象に、水使用に関する新しい設計用原単位を提案することを目的とする。 2021年度は,事務所,学校(小・中・高等学校),幼稚園・保育園,総合病院を主な検討対象とした。事務所,学校(小・中・高等学校)においては,文献調査,データ分析により知見の蓄積ができたことから,新しい設計用原単位の提案に関して関連である空気調和・衛生工学会にて成果発表とした。なお学校(小・中・高等学校)においては同学会の査読付き論文に投稿し採択されている。幼稚園・保育園においては,日本サステナブル建築協会を実施したDECC(Data-base for Energy Consumption of Commercial buildings)データを活用し,サンプル数300件超に及ぶ幼稚園・保育園の水使用に関する分析を実施した。これにより,設計用原単位の対象とする水使用行為を明確化したうえで,どの程度の水使用量があるかを定量的に示した。総合病院においては,昨年度の研究において基礎的な知見の蓄積ができていることから,実測した総合病院を対象として,新しい負荷算法であり,より実状に近い計算が可能な動的給水給湯負荷算定法を用いた検討を試みた。これにより,総合病院の外来や職員などの系統別の時刻別給水給湯負荷などを算定し,実測値を用いて精度検証した。 加えて,空気調和・衛生工学会における給排水衛生設備委員会傘下の給水給湯設備の設計データ検討小委員会では,主査として,委員会成果報告書「各建物用途における設計用原単位と動的給水給湯負荷算定法による最適設計の検討」を小委員会の活動成果としてまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
事務所,学校(小・中・高等学校),幼稚園・保育園,総合病院を中心に幅広い建物用途を対象に分析が進み,成果を発表できたことは順調といえる。ただし,既往研究やデータベースを活用した分析が多く,実測によるデータの蓄積ができなかった。これはコロナ禍による影響が主な原因であり,2022年度以降は実測を実施していきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度においては,建物内の水使用が複雑な,ホテルや総合病院を中心とした実測を実施し,データの蓄積を行う。また2021年度の文献調査等によりデータ分析が進んだ事務所,幼稚園・保育園については,その成果をまとめ学会で発表する。加えて,新しい負荷算定法である動的給水給湯負荷算定法に関して,実測値との精度検証をしたうえで,設計用原単位の妥当性検証など実施する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により,2021年度は実測が1度もできなかったため,実測のための移動費用や人件費を執行することができず次年度使用額が生じた。2022年度は実測することにより,それら費用を執行する予定である。第1回目の実測として,6月にリゾートホテルの水使用量に関する実測を予定している。
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Research Products
(4 results)