2021 Fiscal Year Research-status Report
Construction of agricultural utilization methods for public spaces for social inclusion community development
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21K14310
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
湯淺 かさね 千葉大学, 大学院工学研究院, 助教 (20895601)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 都市型農園 / マネジメント / パブリックスペース |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、本研究の目的のうち「①農的活用を行う際のプロセス・体制・空間の特徴の明確化」に関する内容を中心に調査を進めた。主な成果は以下の通りである。
1.東京都墨田区における都市型農園のケーススタディ:対象地の一つである墨田区における都市型農園「たもんじ交流農園」の管理運営者へのヒアリングおよび現地調査を行った。主に、都市のパブリックスペースの農的活用に至るまでのプロセスや現在の体制について把握するとともに、空間の整備のプロセスと特徴について把握した。 2.民間事業者による都市型農園のケーススタディ:本研究ではパブリックスペースの農的活用手法の構築を企図している。しかし、未だパブリックスペースの農的活用事例が少ないこと、近年では民間事業者により商業施設の屋上等に設けられた都市型農園の活動も活発化していることから、主に空間の特徴や体制に関するケーススタディの一つとして民間事業者による都市型農園に関する管理運営者ヒアリング及び現地調査を行った。 3.東京都武蔵野市における都市型農園に関する国際学会発表:対象地の一つである武蔵野市における5つの都市型農園に関する研究内容について、Asian-Pacific Planning Societies 2021国際会議(Online)にて口頭発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画において1年目に予定していた内容のうち、ケーススタディについては「研究実績の概要」に記載の通り概ね順調に進行した。また、当初予定していなかった民間事業者へのヒアリング及び現地調査も行ったことで、パブリックスペースの農的活用へ応用可能な知見を得ることができた。 しかし、上記ケーススタディに時間を要したことから、当初予定していたアクセシビリティに関する分析については、進行が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
主に以下の通り推進していく。 1.武蔵野市の都市型農園におけるアクションリサーチ:これまで調査対象としていた農園のうちの一つを再整備するプロジェクトが企画されており、関連多主体と連携し調査研究の立場で関与する予定である。パブリックスペースの農的活用手法構築へ向けた有効なアクションリサーチのフィールドとなると考えられる。 2.各都市型農園へのアクセシビリティ分析:1年目には進行が遅れていたアクセシビリティ分析であるが、2年目となる2022年度には1年目の成果を踏まえ、当初分析対象として想定していた都市型農園に加え、民間事業者により設置された都市型農園に関しても分析対象として加え比較を行うことを検討したいと考えている。
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Causes of Carryover |
・当初、GIS分析ソフトの購入を予定していたが、所属機関におけるCOILプログラムでのライセンス契約更新に伴い、無償で利用できることとなった。そのため、ソフト購入費として想定していた支出が発生していない。 ・新型コロナウイルス感染症による影響を考慮し、国外への調査旅費が発生していない。 ・当初現地参加を予定していた国際学会がオンライン開催となったため、旅費が発生していない。 ・使用計画としては、国内調査旅費(武蔵野市、墨田区)、SPSS統計解析ソフト購入、Webアンケート調査、国内学会旅費、等を予定している。
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