2021 Fiscal Year Research-status Report
デジタル時代の建築アーカイブズに関する研究:建築家・葉祥栄の資料を対象として
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21K14334
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岩元 真明 九州大学, 芸術工学研究院, 助教 (50772513)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 葉祥栄 / デジタルアーカイブ / 近代建築 / 建築資料 / 建築アーカイブ |
Outline of Annual Research Achievements |
葉祥栄設計の5作品を対象として、デジタルツールを駆使したアーカイブ手法を探求し、その成果を展覧会「Revisiting Shoei Yoh」(オーストラリア・デザインセンター、2021年11月から2022年2月)と論文で発表した。展覧会に際して行われたシンポジウムで、葉祥栄アーカイブに関する発表を行った。展覧会「Revisiting Shoei Yoh」は「新建築」、「商店建築」、西日本新聞、米ウェブメディアdesignboom等によりその先進的なアーカイブ手法及び展示手法が紹介された。主要な論文発表の成果は以下。(1) Scott Hawken, Masaaki Iwamoto. The Pioneering Computational Architecture of Shoei Yoh: A Study of the Avant Garde Timber Space Frame Structures of Oguni, Kumamoto. 16th Docomomo International Conference Proceedings, pp.622-631 (September 2021). (2) 中元翔一, 岩元真明. 葉祥栄設計の内住コミュニティセンターの設計・施工プロセス. 日本建築学会大会学術講演梗概集. (3) Nicole Gardner, Hank Haeusler, Jack Barton, Kate Dunn, Tracy Huang, Masaaki Iwamoto, Tomo Inoue, “Developing a workflow for a browser-based 3Dmodel environment to create an immersive digital archive”, CAADRIA 2022(Apr.2022).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
展覧会「Revisiting Shoei Yoh」(会場:オーストラリア・デザインセンター、シドニー、会期2021年11月〜2022年2月)をきっかけとして、デジタルアーカイブ、3Dスキャニング、VRにおける建築モデルの再構成、3Dプリンティングを用いた模型製作など、デジタルツールを駆使したアーカイブおよび展示手法の検討を具体的に行うことが可能となり、その結果が論文や発表、社会還元につながった。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に構築したデジタルアーカイブのためのウェブサイトshoeiyoh.comをさらに発展させ、その中でデジタルデータも含めた建築資料のアーカイブ手法を検討してゆく。より具体的には、2年次、3年次は葉祥栄がコンピュータグラフィックスとコンピュータによる構造解析を駆使して設計したグラスステーション(小国町、1994)や、よかとぴあ郵政パビリオン(福岡市、1989)といった1980年代後半以降の作品に着目し、検証を進めてゆく。 また、アーカイブ資料、デジタルアーカイブ資料の実践的な活用のケーススタディとして、2021年度に整理したミュージック・アトリエ(南阿蘇村、1986)を題材に、保存利活用への応用可能性について検証を行う予定である。 成果は論文発表、学会発表の他、展覧会などを通じて社会還元を務める。
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Causes of Carryover |
Covid-19により予定していた出張等が行われなかったため。差額は翌年度の出張等で使用する計画とする。
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Research Products
(6 results)