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2023 Fiscal Year Research-status Report

Clarification of Cool Flame Dynamics by Deep Learning as Dimensionality Reduction Technique

Research Project

Project/Area Number 21K14347
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

齊藤 允教  日本大学, 理工学部, 准教授 (20801020)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Keywords冷炎ダイナミクス / 冷炎振動 / 複数液滴燃料 / 数値シミュレーション / 深層学習 / 低次元化解析
Outline of Annual Research Achievements

炭化水素系燃料,特に長鎖アルカンで生じる冷炎を対象とし,数値シミュレーション,落下塔・観測ロケットを用いた微小重力実験,および機械学習による低次元化手法により,冷炎ダイナミクスのモデル化を行う.2022年度までに,深層学習による分析手法の開発は先行してほぼ終了しているため,2023年度は,開発が完了している数値シミュレーションモデルの検定用基準データの取得,および新たに冷炎振動の力学モデルの構築を行った.
基準データの取得には,観測ロケットを使用した冷炎の自発点火限界近傍での実験と落下塔を使用した実験を実施した.観測ロケットを用いた実験では,雰囲気温度570 Kの基準データの取得に成功し,現在解析を進めている.
落下塔を使用した実験では,雰囲気温度を600 K以上に設定した実験を実施している.この温度は,数値シミュレーションにより冷炎の振動が確認された温度である.2023年度は,実験装置の開発が完了し,落下実験を開始した.一方で,落下時間内に冷炎が生じている様子がまだ観測出来ていないため,2024年度に雰囲気温度の再設定を実施し,基準データの取得を図る.
力学モデルの検討では,単純な数理モデルにより,単一および二液滴の燃料を想定した系での冷炎振動の挙動を計算で調査した.その結果,化学反応速度と反応によって生成した熱の輸送速度の比で定義されたダムケラー数,および化学種と熱の輸送速度の比で定義されたルイス数によって振動のパターン(振動無し,減衰振動,リミットサイクル,過減衰)が分類できることが明らかとなった.また,二液滴においては,液滴間の間隔によっても振動が変化する可能性が計算により示唆された.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

ロケット実験が遅延した影響により,全体の計画がやや遅れている.一方で,数値シミュレーションと深層学習による分析を先行して実施することで,研究期間全体での計画遅れを最小限にする工夫で対処している.また,落下塔によるデータ取得もコロナウイルスによる活動制限が影響して遅れているが,装置の開発が2023年度に完了したため,研究期間を通じた目標達成までの計画には大きな遅延は無いと考えている.

Strategy for Future Research Activity

2022年度までに深層学習による分析を達成したため,次年度は主にロケット実験および落下塔で得られたデータの解析,数値シミュレーションとの比較による検定を実施していく.現在まで,数値シミュレーションの反応モデル検定に必要なデータが得られているものの,数値シミュレーションで確認されている冷炎振動が実験で観測出来ていない.数値シミュレーションにより,現在使用している反応モデルでは,冷炎振動はおよそ600 K前後で生じることが分かっているため,この温度域のデータを落下塔で重点的に取得していく.また,今年度単純な数理モデルの構築により新たに明らかとなった,ルイス数による振動挙動の違いも併せて調査を実施していく.ルイス数を変化させる手法としては,雰囲気のバランスガスの種類を変更することを計画している.
また,次年度は学会発表や論文により成果の公表を順次実施していく.

Causes of Carryover

ロケット実験の旅費として使用する計画をしていたが,他の予算で旅費の一部を補填する予算計画へと変更したため,残額が生じた.次年度は,学会発表のための渡航費や論文発表等,成果公開で予算を使用するが,為替変動の影響により海外誌への投稿費用等が高額となっているため,国内誌への投稿も検討し,公開先変更等により残額が生じた場合は落下塔実験に必要な物品購入に使用する予定である.

  • Research Products

    (5 results)

All 2023

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 2 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] Study on Nonlinear Dynamics Using the State Space of Combustion Oscillation in a Rocket Combustor2023

    • Author(s)
      ARAI Fumiya、IEMURA Kazuki、SAITO Masanori、TANABE Mitsuaki
    • Journal Title

      TRANSACTIONS OF THE JAPAN SOCIETY FOR AERONAUTICAL AND SPACE SCIENCES

      Volume: 66 Pages: 156~163

    • DOI

      10.2322/tjsass.66.156

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] Comparative Analysis of Cool Flame Oscillation Occurred Around a Single Fuel Droplet and a Droplet Pair Using a Phase Space2023

    • Author(s)
      Kazuki IEMURA, Yusei TAKAHATA, Rintaro SAITO, Masanori SAITO, Mitsuaki TANABE
    • Journal Title

      International Journal of Microgravity Science and Application

      Volume: 40 Pages: 400401(1~11)

    • DOI

      10.15011/jasma.40.400401

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 二液滴の力学系モデルにおける無次元数が冷炎振動に及ぼす影響2023

    • Author(s)
      家村和輝, 齋藤麟太郎, 高畑優星, 齊藤允教, 田辺光昭
    • Organizer
      日本マイクログラビティ応用学会 第35回学術講演会
  • [Presentation] 拡散による干渉現象が複数燃料液滴で発生する冷炎振動に及ぼす影響2023

    • Author(s)
      家村 和輝, 髙畑 優星, 齋藤 麟太郎, 齊藤 允教, 田辺 光昭
    • Organizer
      第61回燃焼シンポジウム
  • [Presentation] 深層学習による直交モード空間の低次元化を用いたロケット燃焼器内の振動燃焼場の分析2023

    • Author(s)
      武士 憧哉, 福田 光, 新井 史也, 家村 和輝, 齊藤 允教, 田辺 光昭
    • Organizer
      第61回燃焼シンポジウム

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Published: 2024-12-25  

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