2021 Fiscal Year Research-status Report
Optimization of wave energy harvest of wave energy converter by floating shape and arrangement
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21K14356
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
李 僑 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (40832340)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 波力発電 |
Outline of Annual Research Achievements |
波の中に浮体が置かれていると、その後方の波が小さくなる現象がある。これは浮体が波エネルギーを吸収し、運動エネルギーに変換したためである。波力発電がこの運動に、機械や電子的の制御をかけで電力を生み出す。波力発電の発電効率において、波エネルギーを吸収しやすい「浮体形状」、「複数浮体の配置」による波エネルギーの2次吸収、これらにマッチングする「制御」、この3要素をトータルで考える必要がある。 本研究では、ユニークな「浮体形状」と「浮体配置」を提案し、水槽実験と数値計算によって運動性能を検証する。そして、このユニークな浮体と「制御装置」を連動させて発電システムを力学的に再現し、波の吸収率と発電性能を検討する。 初年度に、制御機構と浮体模型の製作を行った。制御機構は復元力と減衰力の制御に分けられる。復元力制御に関して、異なるバネ定数を有するバネの取り換えによって、復元力を変化させる実験を行った。また、減衰力の制御は、ラック&ピニオン機構を設けて、ラック&ピニオンにつながるモーターの制御によって、減衰力の制御を試みた。そして、制御機構を浮体に取る付け、小型水槽での水槽テストを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
試作機の制御機構が、復元力の制御と減衰力の制御に分けられて製作している。復元力の制御がバネによって予定通りの制御が確認された。 一方、減衰力の制御において当初の予定では、シリンダー構造中のピストン(ジュラコン製)の数を増減することによって、摩擦面積が調節され減衰力制御を実現することを考えた。しかし、この仕組み用いる場合、減衰力がオーバシュートしやすく、浮体が完全拘束になりがちの問題が生じることがわかった。ここで、減衰力制御はラック&ピニオン機構に変更した。減衰力をより小まめに設定できるように、ラック&ピニオン機構つながるモーターの電圧をコントロールして減衰力の制御を行っている。この機構変更により、研究進捗はやや遅れている状態になっている。
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Strategy for Future Research Activity |
試作機の機構変更があるが、現在のところ製作した制御浮体を水槽に設置し、小型水槽で調整を行っている。調整が終わり次第、今年度の計画に推進予定である。 今年度の予定として、各浮体の配置と制御係数において、既に開発された「アレイ制御」の数値計算結果を基づいて設定する。波高計とビデオ撮影によって浮体周りの波浪場を計測し、浮体の上流側と下流側の波高と波周期を比較することで、波浪場のエネルギー変化を検討する。これにより、浮体の波エネルギー吸収率を評価する。 同時に、波浪中における制御浮体の運動の評価と発電量の推定を行うために、加速度計とモーションセンサーを浮体に付けて、浮体の運動計測を行う。以上の計測により、「アレイ制御理論」の効果を実験的検証と、波浪エネルギー吸収効率が良い配置の実験的探索を行う。
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