2021 Fiscal Year Research-status Report
A study on an embedding model for constructing organic marketing system
| Project/Area Number |
21K14369
|
|---|
| Research Institution | Sophia University |
|---|
Principal Investigator |
山下 遥 上智大学, 理工学部, 助教 (90754797)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
| Keywords | 埋め込みモデル / マーケティング / Doc2Vec / GA2M |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は，当該課題の基本モデルとなる2つの埋め込みモデルを構築し，その妥当性について数値例による分析およびマーケティングデータを用いた分析を通して検討した．まず，これまで埋め込みモデルの代表的な手法としてDoc2Vecという手法が存在した．しかしながらこのモデルは，データに対して1つの階層のみを想定しており，マーケティングデータにおいて，様々な場合に考慮するべきである商品や顧客の階層（例えば商品の大分類，中分類，小分類といった階層）の違いに対応した分析手法とはなっていない．そこで，Doc2Vecに対して階層構造を仮定したモデルを提案した．これにより商品と商品，顧客と商品，そして顧客同士の関係性を埋め込み空間上で表現可能となる．さらに，そのモデルを推薦システムへと活用することが可能であり，顧客が興味を持つと考えられる商品を推薦するモデルへと発展させた．また，目的変数が明確になっている場合の埋め込みモデルについても提案を行った．これは，目的変数に対する説明変数の影響による埋め込み空間を作成する手法であり，実用を考えた場合に与えられたデータに対する精度の良い当てはめと解釈のしやすさが求められる．さらに，マーケティングデータにおいて注意が必要な複数の母集団を考慮したモデルへと改善し，より分析のしやすいモデルを開発した．こちらのモデルについては，作成した埋め込みの妥当性について，そして解釈可能性について数値例と実データによって検討した．
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
もともと1つのモデルを提案する予定であったが，2つのモデルの提案につなげることができた．一方で，2つ目の提案モデルについては推薦システムに応用しうるモデル構築までには至らなかったため，この部分については，今後の課題とする．以上より，おおむね順調に進んでいると評価する．
|
| Strategy for Future Research Activity |
今後はまず，上記の2番目の提案モデルを推薦システムへと応用するための方法を開発し，数値例および実データの分析を通してモデルの妥当性について検討を行う．さらに，本来の研究計画であったフィードバックデータを分析し，そこから施策へとつなげる部分のモデル化に取り組む．また，数値例および実データの分析を行う．さらにその次の年に計画している実際のマーケティング活動への応用に向けた準備を行う．
|
| Causes of Carryover |
海外出張がなくなったため，使い切ることができなかった．これについては，研究を効率よく推し進めるために大学院生にアルバイトを依頼し，その金額，および次年度の国内学会の出張費として繰り越すことにする．
|
