2022 Fiscal Year Annual Research Report
Unprecedented C-H Bond Functionalization by Design of Metal Nanoparticle-Metal Oxide Cluster Composite Catalysts
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21K14460
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
谷田部 孝文 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (60875532)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ナノ粒子 / C-H結合活性化 / 協奏的触媒作用 / 吸着制御 / 脱水素芳香環形成 / DFT計算 / アクセプターレス脱水素 / 酸化物クラスター |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、多点吸着や協奏的電子移動が可能なナノ粒子触媒上に特異なC-H結合活性化やプロトン共役多電子移動を可能にする酸化物クラスターを複合化させた、従来の錯体分子触媒とは全く異なるナノ粒子-酸化物クラスター複合触媒を利用し、新しい選択性を示す高効率C-H結合官能基化を実現することである。 2022年度は、(1)Mg(OH)2担持Mg(OH)x-on-Pd(0)ナノ粒子触媒によるアンモニアを窒素源としたアクセプターレス脱水素芳香環形成を経る第一級アニリンの高選択的合成、(2)高いC-H結合活性化能を示すナノ粒子-酸化物クラスター複合触媒による高効率脱水素反応を指向した計算化学的提案と実験的合成およびその触媒作用の検討、を行った。(1)については、Mg(OH)2およびPd(0)ナノ粒子の協奏的触媒作用により中間体イミンのC-H結合を高効率に脱水素したことと、Mg(OH)x-on-Pd(0)ナノ粒子構造によって中間体イミンをPdに選択吸着させたことが鍵となり、未踏の高選択的第一級アニリン合成を実現した。(2)については、Pd(II)-O-Au(0)活性点構造のルイス酸-ブレンステッド塩基ペアが基質を同時活性化し高効率にC-H結合活性化をするという前年度得られた知見を活かし、DFT計算でPd(II)-O-Au(0)よりさらに高効率にC-H結合活性化可能な活性種を提案し実際にその合成・反応を試みた。 関連して、酸化物とナノ粒子の相互作用を利用し、(3)チオエステルの担持Pd(0)あるいはNi(0)ナノ粒子触媒による脱カルボニル反応、(4)CeO2担持Ni(0)ナノ触媒によるベンジル位選択的脱水素シリル化反応、(5)ナノ粒子触媒による脱水素芳香環形成によるm-フェニレンジアミン選択合成、(6)ナノ粒子触媒による脱水素芳香環形成によるアゾベンゼン選択合成等を開発した。
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Research Products
(30 results)