2021 Fiscal Year Research-status Report
Nanobubbles as inhibitors of corrosion and scaling in geothermal fluid
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21K14576
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
喜岡 新 九州大学, 工学研究院, 助教 (80864040)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ナノバブル / ウルトラファインバブル / 腐食 / 炭酸カルシウム / シリカ / グリーンインヒビター |
Outline of Annual Research Achievements |
地熱発電は再生可能エネルギーとして注目されており、国内での地熱発電所の多くが九州地方に集中しているが、発電所施設の金属配管等での腐食やスケール付着が大きな問題となっている。腐食やスケール抑制を目指した添加薬剤や配管材料導入に関する研究は進んでいるが、環境やコスト的な面から有効な手段は未確立のままである。本研究では、室内・屋外実験と数値シミュレーションを駆使して、環境に優しく低コストで導入可能である超微小気泡のウルトラファインバブル(ナノバブル)が、地熱流体による腐食や炭酸カルシウム・シリカスケール付着を抑制できるかどうかを理解することを目的としている。 初年度では、ナノバブルを利用した腐食抑制やスケール抑制の理論的見地について、Renewable and Sustainable Energy Reviews誌から発表できただけでなく、結晶サイズレベルでのナノバブルの役割や、配管表面におけるナノバブルの役割についても解明することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本課題では、室内実験・屋外試験と数値計算を両輪とし、ナノバブルが腐食、炭酸カルシウム、シリカスケール付着を抑制できるかどうかを検証している。アイデアについてはRenewable and Sustainable Energy Reviews誌から出版でき、室内実験は進んでいるが、コロナ禍によって屋外試験が未実施である。一方で、配管表面でのナノバブルの役割にフォーカスを置いたトライボロジーに関する室内実験では、抑制に寄与する表面ナノバブルによる面白い効果を確認することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
主に室内実験によって、ナノバブルが腐食や炭酸カルシウムスケールの抑制に有効であることを見出している。最終年度では、初年度で未実施の屋外試験と数値計算を駆使して、ナノバブルのグリーンインヒビターとしての機能について解明していく。
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Research Products
(3 results)