2021 Fiscal Year Research-status Report
Design of surface-segregatable polymers for anti-biofouling
Project/Area Number |
21K14684
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
戸谷 匡康 九州大学, 工学研究院, 特任助教 (20773500)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 表面改質剤 / 防汚特性 / ボトルブラシポリマー / 高分子-水界面 |
Outline of Annual Research Achievements |
次世代型メディカルデバイスを構築するための高分子材料は、生体成分の高い付着抑制能(防汚特性)が要求される。分岐構造を有する高分子は、異種高分子と混合しブレンド膜を作製した際、その低い表面自由エネルギーを利用して界面に選択的に濃縮することで防汚特性を付与できることが報告されている。本研究では、汎用性高分子基材に恒久的な防汚特性を付与するため、親水性鎖と疎水性鎖を有する新たなボトルブラシ型高分子を界面濃縮駆動型高分子と位置づけ設計し、水中における材料界面の分子鎖凝集状態と防汚特性との相関について検討した。 本研究で開発した界面濃縮駆動型高分子とポリメタクリル酸メチル(PMMA)のブレンド膜は、未添加のPMMA膜にくらべ細胞の接着数が少なく、伸展が抑制された。以上の結果から、ブレンド膜は表面に濃縮した界面濃縮駆動型高分子の効果により細胞の接着が抑制されることが明らかとなった。すなわち、界面濃縮駆動型高分子をPMMAに添加すると表面に濃縮し、高い防汚特性を付与できることが明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本申請課題では、界面濃縮駆動型高分子を精密重合法により合成した。界面濃縮駆動型高分子の添加した汎用性高分子(例えばポリメタクリル酸メチル)ブレンド膜に対し細胞接着試験を行った結果、優れた防汚特性を示すことが明らかとなった。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後、界面濃縮駆動型高分子を様々汎用性高分子に添加して得られたブレンド膜の生体適合性の評価を行う。
|
Research Products
(8 results)