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2021 Fiscal Year Annual Research Report

イネの高CO2応答におけるグリセロホスホジエステルホスホジエステラーゼの機能解析

Research Project

Project/Area Number 21K14757
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

金 容賢  東北大学, 農学研究科, 助教 (00871188)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2022-03-31
Keywordsイネ / 高CO2応答 / グリセロホスホジエステルホスホジエステラーゼ
Outline of Annual Research Achievements

今年度は、高CO2環境下で炭水化物の過剰な蓄積がGDPDの発現に起因するものなのか検討した。
高CO2処理によるイネGDPD遺伝子の発現解析をRT-qPCR法で調べた結果GDPD2と3の遺伝子の発現は処理7時間13.5時間後ともに主に葉身で上昇し、葉身の無機リン酸の含量は高CO2処理で低下した。さらにイネ葉身のGDPD活性を測定したところ13.5時間の高CO2処理で葉身のGDPD活性は有意に上昇した。これは高CO2環境で引き起こされたリン酸含量の低下がGDPD2と3の発現誘導および活性化に関与することを示唆する。
GDPD2と3の細胞内局在性を調べるためにGDPDのトランジット配列にGFPを連結した融合タンパク質をタマネギ表皮細胞で発現させ観察した。その結果、それらの融合タンパク質はプラスチドに局在するコントロール融合タンパク質の発現場所と一致することが分かった。これらの結果はGDPD2と3が光合成などのプラスチド機能に関わっていることを示唆する。
高CO2処理による葉身の炭水化物や糖リンさんの含量を測定したところ、炭水化物は高CO2処理で上昇するが、炭水化物生成の中間体である糖リンさんの含量は有意に低下した。一方、GDPDの生成物であるGlycerol-3-phosphate(G3P)を葉身の先端から添加し、10時間後葉身の炭水化物の含量を測定した結果G3Pの処理によって炭水化物が上昇した。これらの結果は高CO2処理による糖リンさんの供給量の増加がリン欠乏を引き起こし、GDPD遺伝子の発現や活性を誘導することを示唆する。さらにG3P処理による炭水化物の増加はG3Pが炭水化物の蓄積に直接関与することを支持する結果である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2022 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] Relationship between reduction in rice (Nipponbare) leaf blade size under elevated CO2 and miR396-GRF module2022

    • Author(s)
      Yonghyun Kim, Sumire Takahashi, Mitsue Miyao
    • Journal Title

      Plant Signaling and Behavior

      Volume: - Pages: -

    • DOI

      10.1080/15592324.2022.2041280

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 水田栽培イネの遺伝子共発現ネットワーク解析で見いだされた共発現モジュールとハブ遺伝子の解析2021

    • Author(s)
      萩野勝己,金 容賢,植田佳明,永野 惇,柳澤修一,宮尾光恵
    • Organizer
      第62回日本植物生理学会年会
  • [Presentation] 高CO2環境で誘導されるイネの脂質輸送タンパク質の移動および機能2021

    • Author(s)
      金 容賢,高橋すみれ,大林広明,宮尾光恵
    • Organizer
      日本植物学会第85回大会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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