2023 Fiscal Year Research-status Report
Theory building on spatial planning for community gardens in cooperation with social welfare facilities
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21K14870
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
新保 奈穂美 兵庫県立大学, 緑環境景観マネジメント研究科, 講師 (40778354)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 社会福祉 / コミュニティガーデン / 空き地 / 農地 / 生産緑地 / 低所得者 / マイノリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、現代社会におけるストレスの増大や高齢化に伴う社会保障費の負担増、社会格差の広がりを背景として、心身の健康維持、社会的自立、居場所作りなどの機会をもたらす園芸福祉の重要性が高まるなか、女性、子ども、高齢者、障害者など社会的弱者となりやすい人々が利用する社会福祉施設からアクセスしやすいコミュニティガーデン(CG)の立地条件や設立適地分布を解明するものである。前年度までに行った先進事例調査をもとに仮説構築をしたうえで、令和5年度はi) 各種社会福祉施設へのアンケートを通じ、施設から通える距離や望ましい活動内容が行える空間的特徴を把握、ii) 対象地内の低未利用地(市街地内空き地・農地)の分布を航空写真より判読を行う予定であった。 前年度以前に中心的に行った、社会福祉の観点から意義が高い空き地・農地活用型コミュニティガーデンの先進事例調査の結果を国際会議(ECLAS Conference 2023)やイタリア・パドヴァ大学におけるセミナーで紹介した。また新たに社会福祉施設と連携している事例として、大阪市生野区の障害者支援NPOが運営する松野農園において、運営方法や空間利用状況の調査を行った。これより、空き家と隣接した空き地は農園活用するにあたり利便性が高いことが示唆された。 従来より予定していた、社会福祉施設への農園ニーズ調査アンケートや、コミュニティガーデンとして活用可能性のある空き地や農地の抽出(航空写真判読)に関しては、仮説構築は行えたものの、他業務による多忙の影響により、実施することができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19パンデミックおよび研究代表者の所属異動による令和3年度の作業遅延があり、また想定上に学内および学会等での業務が増えたことにより、2年程度の予定遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
行う内容についての大きな変更はない。課題延長をした期間において、研究代表者が想定より多忙となるなかでも学生アルバイトを活用しながらアンケートや航空写真判読を実施し、それらの結果をもとに成果をまとめる。
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Causes of Carryover |
COVID-19パンデミックおよび令和3年度における申請者の所属異動、その他業務多忙の影響で研究作業が遅延しているため、その分の費用が次年度使用額として生じた。時期はずれるが、概ね予定通りの用途で使用する見込みである。
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