2023 Fiscal Year Research-status Report
Predicting the "gains from trade" using AI technology in the agricultural sector
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21K14930
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
佐藤 秀保 東洋大学, 食環境科学部, 准教授 (70805118)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 農産物貿易 / 自由貿易協定 / 代替の弾力性 / 需要分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の開始から3年目となる2023年度は,消費者のエネルギー源として重要な穀物に焦点をあて輸入需要の代替の弾力性を計量経済学的に推定し,機械学習(ML)による予測との比較のための経済シミュレーションモデルに組み込むことを念頭に置いていた.去年,一昨年とAlmost Ideal Demand Systemなどの柔軟な関数を前提に需要構造推定を行った論文を含め,ある程度輸入需要の代替性についてのレビューは終了しているが,FTAの短期的な効果を捕捉するための短期(月次)レベルのマクロの代替弾力性(国産品・輸入品間の代替弾力性)を推定する論文はみあたらなかった.特に,国産品価格データを月次で入手することが難しく,例えば主要な小麦輸入国であるエジプトの国内小麦価格月次データはアラビア語で記述されたレポートにスポット的に登場するなどデータの入手可能性が著しく低いことがわかった.日本を対象としたミクロ・マクロの代替の弾力性の推定については既に乳製品や食肉を対象に過去に一定の研究成果を得ているが(佐藤・齋藤(2019)「日本における乳製品需要の計量経済分析-「ミクロ」と「マクロ」の代替の弾力性の推定-」『農業経済研究 91(1):71-76., 佐藤(2023) Estimation of elasticity of substitution in demand for agricultural and food products, 日本地域学会大会個別報告,名古屋.),短期的なデータを用いて代替の弾力性を各国で画一的に推定することが依然として課題となっている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
FTAの短期的な効果についての予測モデルを得ることに注目したが,その点に時間を要し,結果的にはデータの利用可能性が低く十分に研究成果を発表することに至っていない.厳密に各国の国産品価格を月次レベルで得ることは難しいため,CIF価格とFOB価格の差を国内価格とするといった,ある程度大胆な仮定を置いて推定を進めることを代案として検討中である.
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Strategy for Future Research Activity |
貿易量のデータとしては一般的な月次での貿易マトリクス,国産品については数量情報はFAOSTATのバランスシート,価格情報はCIFとFOB価格の差としてとらえデータセットを構築することで2023年度の問題の克服を試み,当初から予定していた推定方法の相違による予測精度の比較を行う予定である.
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Causes of Carryover |
研究の遅れが生じていることに伴い,予算執行にも遅れが生じ,2023年度の助成金受入額の半分以上が残額となった.繰り越し予算も含め,研究成果の発表に関わる旅費,英文校閲費,出版費を主に支出予定である.
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