2021 Fiscal Year Research-status Report
学校給食における地場産加工原料の生産・供給体制に関する研究
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21K14933
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
脇谷 祐子 北海道大学, 農学研究院, 専門研究員 (80855164)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 学校給食 / 地産地消 / 加工食品 / 食品流通 / 加工原料生産 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度の業績は、以下の通りである。 (1)2020年8月に開催された日本農業市場学会の大会シンポジウムの基調講演を基に報告者と連名で地場産原料を使用した加工食品の生産と物流に関する論文を2021年9月に発刊された『農業市場研究』第30巻第2号にて発表した。地場産加工原料をグループ企業が生産・加工製造・配送を行う物流体制を中心にまとめたものである。 (2)北海道内における学校給食向け加工原料生産地の状況について整理した。学校給食向け加工食品製造業者は、工場周辺産地でかつては原料生産していたものの、生産が難しい品目については、遠隔の原料生産地からの調達にシフトしていた。しかし、この数年で遠隔の原料生産地の状況が変化したこと、遠隔産地からの原料移送に際し鮮度が落ちること、コストが高くなったことなどが理由で、複数あった遠隔の原料産地から調達先を絞り、加工食品の製造数量を変更していた。また、加工食品が持つ特徴のひとつに賞味期限があるが、製造業者・納入業者・学校給食会で在庫が多くなった際、加工原料生産の中止が余儀なくされる年度があった。継続した地場産加工原料の生産が、学校給食での使用状況によって左右される事態が生じていることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度調査実施予定だった地域と調査先のCOVID-19感染拡大防止措置により、対面調査が実施できなかった。当初の計画では、現地での対面調査を前提としていたため、計画の一部しか進めることができなかった。そのため、年度内に予定していた学会・研究会等での報告を見送った。 現在まで、オンライン調査が実施できた北海道内の加工食品原料産地の生産体制について整理し、加工食品製造業者の原料調達先変更が行われていることについて産地の課題を分析している。 2020年8月に開催された日本農業市場学会の大会シンポジウムの基調講演を、報告者と連名で地場産原料を使用した加工食品の生産と物流に関する論文を2021年9月に発刊された『農業市場研究』第30巻第2号にて発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度対面調査が実施できなかった北海道内と東北地方の学校給食向け加工原料産地への調査を、所属機関の出張可能時期と調査先の受け入れ可能時期と社会状況を見ながら調整し、進めていく。併せて、学校給食における加工食品に関連する情報・資料を収集する。
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Causes of Carryover |
現地での対面調査が実施できなかったため次年度使用額が生じた。今後、現地での対面調査を実施する予定である。
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Research Products
(1 results)