2023 Fiscal Year Annual Research Report
葉の寿命と環境馴化を考慮した光合成能力のモデル化:最適化仮説の統合
Project/Area Number |
21K14950
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
木村 建介 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, 研究員 (10885502)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 光合成能力 / 環境馴化 / 老化 / 最適化モデル / 高速推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
葉の寿命と環境への馴化を考慮した,より合理的な光合成能力のモデルを構築するために,本年度は以下の項目を実施した. ・昨年度と同様に,光合成能力のモデルを構築するために,実際の作物圃場において光合成能力の同定を行った. ・これまで取得したデータを用いて,光合成能力のモデルの構築を試みた.既存の環境に対する馴化のモデルだけでは老化葉の光合成能力を推定することが困難であった.現在は,環境への馴化モデルに葉の寿命に対するモデルを組み込んでいる途中である.
研究期間全体を通しては,当初予定していた分光反射率から光合成能力を同定する手法の精度が奮わず,別の手法の構築に時間を要したために,モデルの完成にまで至らなかった.一方で,分光反射に変わる代替の方法として,葉のクロロフィル蛍光測定と葉の熱収支解析を用いて,葉の光合成速度をガス交換測定無しで推定可能にする方法を構築した.この手法は,葉の光合成能力のハイスループット推定にも応用可能であり,今後のモデル化の高速化に繋がる成果を得た.
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