2022 Fiscal Year Research-status Report
Prevalence of antimicrobial resistance genes among non-pathogenic bacteria population in the gut-microbiota
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21K14994
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
太田 奈保美 岡山理科大学, 獣医学部, 助教 (50847390)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 薬剤耐性菌 / 牛 / 腸内細菌 / テトラサイクリン / セファゾリン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はこれまであまり着目されてこなかった牛の腸内細菌に含まれる非病原性細菌における耐性菌の種類や量を明らかにし、これらの細菌が抗生物質の投与によって受ける影響を解明する。また、病原細菌が薬剤耐性を獲得する過程において、非病原性の常在腸内細菌から耐性遺伝子を受け取る可能性について検討する。抗生物質の適正使用が謳われる中で、テトラサイクリン耐性の病原性細菌は依然として多くの家畜で検出されている。テトラサイクリン耐性遺伝子(tet)は数十種類あり、プラスミドやトランスポゾン等を介して容易に細菌間伝達されるため、広範な宿主域を持つ。さらに、本研究ではセファゾリン投与を受けた牛のセファゾリン耐性菌についても検索している。 本年度は昨年度に引き続き、糞便サンプルの採集を継続した。既に採集済みの一部のサンプルを用い培養によるテトラサイクリンとセファゾリン耐性菌の分離、解析を実施している。様々な耐性菌が検出されており、ゲノム解析を実施する。また、今年度実施する予定の次世代シーケンサーによるメタゲノム解析のための条件検討を継続する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度は条件に合うサンプルの採集が遅れていたため、今年度も継続している。 今年度は多くのサンプルを集めることができたが、コントロール用サンプルを含めてまだ十分ではないためサンプル採集を継続する予定であり、計画に遅れがでている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究方策に特に変更はなく、引き続き十分量のサンプル確保のため、酪農家さんとの連携を継続する。サンプルが入手でき次第、分離培養を実施する。 耐性菌が検出されたサンプルについては、次世代シーケンサーを用いたメタゲノム解析を実施し、細菌種と耐性遺伝子の解析を行う。
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Causes of Carryover |
サンプル採集量が十分ではなく、実施予定だった次世代シーケンスを次年度に実施するため予算の繰越が生じた。
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