2022 Fiscal Year Research-status Report
高病原性鳥インフルエンザの侵入予測モデル構築とサーベイランスの向上に関する研究
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21K14995
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Research Institution | Hokkaido Research Organization |
Principal Investigator |
浅倉 真吾 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 農業研究本部 畜産試験場, 研究主任 (20835805)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 鳥インフルエンザ / 野鳥 / 疫学 / 生態ニッチモデリング |
Outline of Annual Research Achievements |
全国サーベイランスで収集された野鳥糞便サンプルについて、ウイルスM遺伝子を検出するLAMP法検査陽性ながら発育鶏卵を用いたウイルス分離は陰性であった検体を対象とし、高病原性ウイルス遺伝子の検出を目的としたHA遺伝子解析を実施する予定であったが、2020年度以前はサンガーシークエンスにより実施していた検査が2021年度以降は次世代シークエンサーによる検査に変更されたため、改めて解析を行う必要がなくなり、高病原性遺伝子が検出された場合は自動的に情報が入手できるようになった。モデリングに用いるデータベースの構築では、発生地点・日時、土地利用、標高、都市地域、水域、降水量、気温、渡り鳥分布のデータ収集および更新を行った。解析のためのフォーマット整理は順調に進んでいる。 また間接的に関連する研究について学会発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データは概ね入手済み、現在までの野鳥糞便検体の解析もすべて実施済みであり、計画通り進行できている。データフォーマット整理は進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
新規発生データを順次解析データに追加し、データベースの充実を図る。データのフォーマットを整えデータベースを構築し、訓練データを用いた予測モデルを作成する。予測モデルとテストデータを用いて予測精度を検証し、必要に応じて追加で必要なデータの検討等を行い、モデルを改良する。
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Causes of Carryover |
国立環境研究所が実施する全国野鳥糞便サーベイランスにて収集・検査されている野鳥糞便について、当初コンベンショナルPCRによりHA遺伝子亜型について解析予定であったが、当該研究所での検査手法がLAMP法から次世代シークエンサーに切り替わったため、PCRを実施する必要がなくなったことから物品費の使用額が抑えられた。余剰額は論文投稿料、学会発表のための旅費等に使用する。
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