2021 Fiscal Year Research-status Report
ヒト細胞のゲノム安定性維持におけるマイナーな二本鎖DNA切断修復機構の解析
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21K15069
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
斎藤 慎太 横浜市立大学, 理学部, 助教 (60837897)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | DNA修復 / 二本鎖切断 / 組換え / Alu |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞にとって最も危険なDNA損傷である二本鎖DNA切断は、ヒト細胞では相同組換え、または非相同末端連結によって修復されるが、これら2つの修復機構とは異なるマイナーな組換え修復経路として代替的末端連結と一本鎖アニーリングが存在している。この2つのマイナー経路の意義や分子機構の詳細は不明であるが、がんや遺伝病との関連が報告されている。本研究では、ヒト培養細胞を用いて代替的末端連結の必須因子であるDNAポリメラーゼθに関する機能解析を進めるとともに、一本鎖アニーリングに依存して起こると考えられるAlu配列の間で起こる組換えに関する遺伝学的解析を行った。今年度の主な成果は以下の通りである。 1. PolQにユニークなドメインの生理的意義の解明:PolQは、N末端側にATPaseドメイン、中央部にRad51結合ドメインを有する。また、C末端側に存在するポリメラーゼドメインには他のAファミリーDNAポリメラーゼにはみられない挿入配列を有している。これらユニークな領域の代替的末端連結における意義と重要性を明らかにした。 2. Alu-Alu組換えに関与する因子の同定:さまざまなDNA修復因子について、ノックアウト細胞の作製やsiRNAによるノックダウンを行い、Alu組換えへの関与の有無と重要性を調べた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒトPolQの解析及びAlu-Alu組換えに関与する因子の同定が概ね順調に進んでおり、一定の成果が得られているため。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒトPolQの機能についての解析を進めるとともに、Alu組換えのメカニズムの解明に向けた研究を継続する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響などにより参加予定であった学会へ参加を見送ったため、未使用額が生じた。未使用額は、次年度に以降の学会参加費用、または消耗品の購入に充てる。
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