2023 Fiscal Year Research-status Report
深層学習による人工エピゲノム操作因子におけるゲノム干渉効果の評価及び予測
Project/Area Number |
21K15072
|
Research Institution | Chiba Cancer Center (Research Institute) |
Principal Investigator |
LIN JASON 千葉県がんセンター(研究所), がん治療開発グループ がん遺伝創薬研究室, 研究員 (80774124)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | オフターゲット効果 / ゲノム干渉 / 深層学習 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、配列特異的にDNA副溝に結合できる化合物であるピロールイミダゾールポリアミド(PIP)の複合体によるしエピゲノムの変動操作を目的とし、深層学習法によるトランスクリプトミクス情報、ヒストン修飾・遺伝子スプラシングバリアントなどのエピゲノム情報や結合情報を用いたPIPのオフターゲット効果及び副作用の解明、 ゲノム干渉効果の同定や分析手法の構築し、最終的にPIPに特徴的な配列特異性によるピンポイントなエピゲノム干渉効果誘導の最適化を検討する。本分野内において最新のOTについての研究提案で、PIPの臨床応用に向けた最先端の研究成果が排出されることが期待され、新世代の重点すべき研究と考える。さらに本研究の推進にあたり、既存データベースの情報を統合して解析することで、エピゲノム変化と表現型の関連、エピゲノム介入による変化予測等ゲノム・エピゲノム解析で今後必須となるであろう機械学習によるインシリコ予測をも提供できると思考している。今年度は、初期のPIP-ELI結合モチーフによる発現量のCNNに基づいた予測モデルを構想してエピゲノムへの制御の同定を拡張し、論文化を準備しているうちにナノポアシーケンス技術を確立し、エピゲノム干渉に及ぼす影響の標的遺伝子の一つである「TGM2」と呼ばれる酵素に関わることおよびレアなRNAメチル化現象についてをハーバード大学医学部のWu研究員や台北栄民総病院のリ教授と共同研究を計画していて、深層学習によりエピゲノム変動についてさらに明らかにする。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今まではPIP-ELIがエピゲノム干渉に及ぼす影響は他のヒストン修飾とのクロストークが原因である仮説を確立し、標的遺伝子の一つである「TGM2」と呼ばれる酵素に関わる知見をハーバード大学の共同研究者との論文を1報がCancers誌に掲載され、只今もう実際の学習モデルについて1報は投稿する予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在の深層学習モデル結果よりTGM2を関連因子としてや生化学的な機能解析を遂行し、ロングリードシーケンス技術を導入しているうちに遺伝子スプラシングバリアンに注目し追加のシーケンスデータを取得し、さらにPIP-ELIのゲノム干渉効果や生体レベルの副作用の予測及び評価を実施する。
|
Causes of Carryover |
モデルの論文化、国際学会による研究成果の発表を行う予定であり、またエピゲノム変動について共同研究も計画している。
|