2023 Fiscal Year Research-status Report
ライブセルオミクス解析法の開発による胚発生開始機構の解明
Project/Area Number |
21K15130
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
鳥井 孝太郎 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 特別研究員 (80878463)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ライブセルトランスクリプトーム |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度、私たちは開発を終えたライブオミクス手法を使用して、受精卵を含む初期胚からのライブオミクスデータを取得しました。これにより、個体ごとのオミクスデータと孵化時の形態データを結びつけ、その後の発生過程の観察を行いました。取得したデータを用いて回帰分析を実施し、初期胚の遺伝子発現変動と将来の形態差との関連性を探りました。その結果、個体差を生み出す可能性のある遺伝子発現変動を絞り込むことに成功しました。さらに、ネットワーク解析を行い、中枢的な役割を果たす可能性のある遺伝子発現変動を特定しました。これにより、初期胚の遺伝子発現パターンが後の個体形態に影響を与えるメカニズムを理解する一歩を踏み出しました。現在、これらの成果をまとめ、学術論文にまとめる準備を進めています。これにより、初期胚の遺伝子発現と個体形態の関連性に関する新たな知見を共有し、将来の研究や臨床応用に貢献することを目指しています。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
まず、初期段階の目標であったライブオミクスデータの取得が成功裏に行われました。このデータは、個体ごとのオミクス情報と個体の形態データを結びつける基盤となります。さらに、取得したデータを分析し、初期胚の遺伝子発現変動と個体形態の関連性を探るための回帰分析が行われました。この分析により、個体差を生み出す可能性のある遺伝子の特定が進みました。そして、ネットワーク解析によって、中枢的な役割を果たす遺伝子の特定が行われました。これは、初期胚の遺伝子発現パターンが後の個体形態に及ぼす影響を理解する上で重要な一歩です。これらの成果により、研究の目標に向けた進捗が確認され、今後の研究や論文執筆において順調な推移が期待されます。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、取得したライブオミクスデータをさらに詳細に解析し、個体間の遺伝子発現パターンの差異を明らかにすることが重要です。これにより、個体差を生じさせる遺伝子の特定だけでなく、その背後にあるメカニズムや生物学的意義を理解することができます。また、発生過程における遺伝子発現の動態をより詳細に追跡し、個体形態の発生における特定の時点での重要な遺伝子群を特定することも重要です。このようなアプローチは、個体形態の変化や発生異常のメカニズムを理解し、将来的には医学や農業などの応用分野においても有用な情報を提供する可能性があります。さらに、他の解析手法やモデル生物を導入することで、得られた結果の信頼性や汎用性を高めることも検討すべきです。異なる手法やモデルを組み合わせることで、より包括的な理解が可能になるでしょう。最後に、研究成果を積極的に学術論文や国際会議などで発表し、他の研究者との交流を深めることも重要です。他の研究者との議論や協力を通じて、研究の進展や新たな発見を促進し、研究の価値を高めることができます。
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Causes of Carryover |
サンプリングが順調に進み、消耗品が想定よりも少なく済んだため。
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