2022 Fiscal Year Research-status Report
Contact-based behavioral rules for insect collective motion
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21K15168
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Research Institution | Okinawa Institute of Science and Technology Graduate University |
Principal Investigator |
水元 惟暁 沖縄科学技術大学院大学, 進化ゲノミクスユニット, リサーチフェロー (60885672)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | シロアリ / タンデム歩行 / 系統種間比較 / 視覚情報 / ヤマトシロアリ / イエシロアリ / SLEAP / 同性間ペア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、シロアリのタンデム歩行行動をモデルシステムとして、昆虫の接触に基づく群れ行動の行動ルールを解明することである。当該年度もまた昨年度に引き続き、野外調査許可の取得が難航したため、昨年度の成果の論文化と、日本国内のシロアリ種のタンデム歩行行動の行動解析を中心として行った。 まず本年度は、昨年度に得られた結果をさらに解析してまとめた3つの鍵となる論文を発表した。特に本研究で調べるタンデム歩行による群れ行動のモデルの前提情報として、シロアリの雌雄ともにリーダー・フォロワーの行動ルールを持つこと、シロアリはタンデムに視覚情報を用いていないことを論文として発表した(Mizumoto et al., 2022 PNAS; Mizumoto and Bourguignon, 2022 Ecol Entomol)。特に前者はタンデムの行動ルールはシロアリの祖先形質として存在し、全てのシロアリで共有されているとこを示したため、この論文は来年度に行うコウグンシロアリの行動解析を論文化する際にもかなり重要なピースになる。また、シロアリとアリのタンデム歩行を比較解析し、そのメカニズムの多様性を見出した論文も発表できた(Mizumoto et al., 2023 iScience)。 次にイエシロアリ(Coptotermes formosanus)とヤマトシロアリ(Reticulitermes speratus)の2種のタンデム歩行行動について、高解像度・高FPSで撮影することに成功した。これらの動画から、タンデム中のシロアリの触覚や各脚を含む16部位の動きをデータ化した。また、シャーレ上のシロアリの歩行パターンについて、20種以上のシロアリの動画を取得した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
昨年度に引き続き、海外調査を行うことができなかったが、国内のシロアリやアリのデータを用いて質の高いデータを得るとともに、インパクトのある論文を複数発表することができた。 また具体的にはここに明記しないが、国内シロアリのタンデム歩行行動についてより詳しく観察する機会が得られたことによって、新しい実験系にも着手することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
調査許可も取得できたため、今年度はマレーシアでのコウグンシロアリの観察を行う。時間の関係上コウグンシロアリの動画解析は今年度中に完了しないかもしれないが、同時並行で国内種のタンデムのさらなる動画解析を行うため、今年度も一定の成果が期待される。
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Causes of Carryover |
新型コロナの影響などで調査許可申請に時間がかかったため、ボルネオ島での野外調査が行えなかった。それに伴い、次年度使用額が生じた。次年度は6月にボルネオ島での野外調査を計画している。
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Research Products
(18 results)