2022 Fiscal Year Research-status Report
Optical analysis of synaptic vesicle exocytosis by fluorescence GABA imaging with single synapse resolution
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21K15196
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
瀧川 健司 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 主任研究員 (60749274)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | GABA / 蛍光プローブ / シナプス |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度では、単一シナプスレベルでのGABA蛍光イメージングを可能にする高性能なハイブリッド型のGABA蛍光プローブの開発に取り組んだ。高性能なハイブリッド型のGABA蛍光プローブの開発は、GABA結合タンパク質上に標識する蛍光色素の最適な位置を探索することで行った。その際、網羅的に探索する場合と比べて、GABA結合タンパク質の立体構造情報をもとに探索する標識位置の数を10分の1程度に絞り込むことで、最適な標識位置の探索を効率化した。GABA結合タンパク質には、先行研究からGABAに結合することが報告されている細菌由来のタンパク質を採用した。また、蛍光色素には、外界の環境に応じて蛍光のON/OFFが切り替わる環境感受性蛍光色素を採用した。これらを材料に、システイン点変異を導入した組換えタンパク質を大腸菌発現系にて取得し、チオール基と特異的に反応する環境感受性蛍光色素を標識することでGABA蛍光プローブ候補を作製した。蛍光プローブ候補を効率的に作製するために、昨年度にGABA蛍光プローブのスクリーニングに最適化したHyFInDスクリーニングシステムを用いて、36種類のシステインの点変異体と、2種類の蛍光色素との組み合せからなる72種類の蛍光複合体を作製した。単一シナプスレベルでのGABA蛍光イメージングを実現する上で蛍光強度変化の大きい蛍光プローブが望ましいため、GABA添加によって惹起される蛍光強度変化を指標にスクリーニングを行った。その結果、GABAに応答して蛍光強度が2倍以上変化する高性能な新規GABA蛍光プローブを10種類取得することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度に計画していた複数種類の高性能な新規GABA蛍光プローブの取得に成功し、単一シナプスレベルでのGABA蛍光イメージングに適用可能なGABA蛍光プローブの開発を順調に進めることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
取得した新規GABA蛍光プローブを培養神経細胞に標識する手法を構築し、シナプス前部から開口放出されるGABAを単一シナプスレベルで計測するGABA蛍光イメージング技術の確立に取り組む。必要に応じてHyFInDスクリーニングシステムを用いて蛍光色やGABAに対する親和性の異なる新規GABA蛍光プローブの開発に取り組む。
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Causes of Carryover |
GABA蛍光プローブのスクリーニングを行うために購入を予定していた一部の試薬や消耗品については、タンパク質の立体構造情報をもとに蛍光色素の標識部位候補を絞り込むことで、当初計画していた網羅的スクリーニングと比べて10分の1の規模でスクリーニングを実施し、購入を見送ったため。次年度に繰り越した額は、GABA蛍光プローブの蛍光色のラインナップを充実させるために、蛍光色素やプラスチック製品などの消耗品の購入に使用する計画である。
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Research Products
(2 results)