2023 Fiscal Year Annual Research Report
自己増幅型RNAとナノ脂質粒子DDSを用いた軟骨無形性症治療法開発研究
Project/Area Number |
21K15350
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
家崎 高志 愛知医科大学, 医学部, 助教 (30784285)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 自己増幅型RNA / 遺伝子疾患 / 核酸医薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者はこれまでに軟骨組織に対する新たな遺伝子治療法を探索し、自己増幅型RNA(saRNA)とナノ脂質粒子遺伝子導入法を用いたマウス軟骨組織への遺伝子導入法を世界に先駆けて成功した。そこで本研究課題では、①saRNAを用いた骨組織への遺伝子発現制御法の確立を行い、②saRNAを用いた遺伝性骨疾患の治療法開発研究を行った。 本研究課題では希少遺伝性疾患である、進行性骨化性線維異形成症(FOP)をターゲットとして、saRNAにより原因変異遺伝子のノックダウンとFOPの表現型を抑えることができるか検討を行った。 まず、変異型ACVR1ノックダウン用RNAの設計とACVR1遺伝子変異筋芽細胞への効果を検討するために、FOP患者の原因遺伝子であるACVR1R206H点変異のみを抑制するsaRNAを設計ソフトにより作製した。設計したsaRNAをACVR1R206H変異を導入したC2C12筋芽細胞に導入し、導入細胞のタンパク質を回収し、変異型ACVR1のみがノックダウンされるか検討した。変異型ACVR1ノックダウン用saRNAをACVR1R206H変異型C2C12細胞に導入した結果、変異型ACVR1の発現が有意に低下した。また、変異型ACVR1ノックダウン用saRNAを導入したACVR1R206H変異型C2C12細胞を軟骨細胞へ分化させた結果、変異型ACVR1ノックダウン用saRNAを導入した細胞では軟骨細胞への分化が抑制されたいた。 この結果をもとに、変異型ACVR1ノックダウン用saRNAをFOP患者由来iPS細胞へ導入し、軟骨細胞、または骨芽細胞へ分化させた。その結果、saRNA導入細胞では軟骨細胞、骨芽細胞への分化が低下しており、またACVR1シグナルが抑えられていることが示された。 これらの結果からsaRNAによる変異遺伝子の抑制はFOPに対して有効であること可能性が示された。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] l-Type amino acid transporter 1 in hypothalamic neurons in mice maintains energy and bone homeostasis2023
Author(s)
Park G, Fukasawa K, Horie T, Masuo Y, Inaba Y, Tatsuno T, Yamada T, Tokumura K, Iwahashi S, Iezaki T, Kaneda K, Kato Y, Ishigaki Y, Mieda M, Tanaka T, Ogawa K, Ochi H, Sato S, Shi Y-B, Inoue H, Lee H, Hinoi E
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Journal Title
JCI Insight
Volume: 8
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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