2023 Fiscal Year Research-status Report
マルチオミックス解析による大動脈瘤破裂の血管リモデリング機構解明
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21K15366
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
杉山 夏緒里 早稲田大学, 理工学術院, 次席研究員(研究院講師) (20889662)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 大動脈瘤 / ラマン分光法 / 多変量解析 / 細胞外マトリクス / 多変量スペクトル分解 / 遺伝子発現解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
大動脈瘤は、大動脈径が通常より1.5倍拡張する疾患で、発生機序の詳細は未だ不明である。我が国の大動脈瘤患者数は年々増加傾向にあり、破裂による死亡率は60%以上と非常に高いが、破裂前の予兆は少なく、根本的治療薬は存在しない。そこで、本研究は大動脈瘤破裂前に起こる血管リモデリングの解明を目的に行う。 具体的には、大動脈瘤破裂モデルマウスにおいて、破裂直前のシグナル探索のために、血管の位置ごとや経時変化による血管壁の構造変化を解明する。野生型マウスと大動脈瘤モデルマウスについて、薬剤投与・非投与についてラマン分光法によって破裂に関連するシグナル探索に向けて解析を行い、薬剤投与群において破裂直前に増加する因子を発見し、それについて詳細解析を試みた。この成分について組織学的解析を行ったところ、染色においても同等の成分が破裂直前に増加していることを同定した。ラマンによる詳細解析については、共焦点ラマン顕微鏡を用いて細胞レベルで解析を行うための条件検討を行った。得られたスペクトルの解析については、よりよい解析が行えるための最適化を行い、同定した成分のスペクトル分解を行った。位置特異的成分抽出のために解析手法の工夫も行った。大動脈1切片の遺伝子発現解析を行い、破裂直前に変動する因子について同定を行った。着目するパスウェイなども検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、ラマンイメージングの結果に再現性が取れるようデータの蓄積を行った。RNAseqについても、データを論文化に向けてまとめ始めた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は最終年度であるので、得られた結果の論文化に向け学会発表を行いながらデータをまとめ上げる予定である。
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Causes of Carryover |
今年度ではなく次年度に論文投稿を行う予定であるため、投稿料の値上がりなどから次年度に繰越し使用する予定である。 また装置改良を行う計画を立てていたが、今年度ではなく来年度に行うため予算を繰り越す予定である。
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[Presentation] Multimodal Imaging to Identify Pre-signals for Acute Aortic Dissection by Marfan Syndrome Model Mouse2023
Author(s)
Kaori Sugiyama, Masahiro Ando, Hiroko Matsunaga, Haruki Uchino, Katja Schenke-Layland, Makoto Arita, Hiromi Yanagisawa, Haruko Takeyama
Organizer
Elastin, Elastic Fibers, and Microfibrils. Gordon Research Conference, Elastin and 2023
Int'l Joint Research
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