2021 Fiscal Year Research-status Report
mechanism of cell senescence and function in CD8-positive T cells with type 2 diabetic patients
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21K15374
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
野島 一郎 岡山大学, 大学病院, 助教 (40898459)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 酸化ストレス / 細胞老化 / CD8陽性T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本人において2型糖尿病では全癌、大腸癌、肝臓癌、膵臓癌のリスク増加と関連しており、子宮体癌、膀胱癌、乳癌、非ホジキンリンパ腫も罹患リスクが高まると言われている。がん罹患リスクが上がる要因は高インスリン血症、高血糖、肥満が複雑に関与していることが示唆されている。一方2型糖尿病患者においては易感染性が古くから知られており、特に結核罹患率の上昇が指摘されていることから2型糖尿病患者においてCD8陽性T細胞に対するなんらかの免疫異常が存在すると想定されるが、その詳細は不明である。 我々は免疫学的手法を行い、正常耐糖能者に比べ、2型糖尿病CD8陽性T細胞のサイトカイン同時産生能が低下していることを明らかにした。この研究では2型糖尿病患者のCD8陽性T細胞の解析を行うことで発がんリスク増加に対するメカニズムの一因を解明することを目的としている。 現在2型糖尿病患者30症例の末梢血単核球を収集し、凍結、保存している。Zombie Aqua、CD8、PD-1、CD57、CD28、CD39などにて染色し、CD8陽性CD28陰性CD57陽性T細胞の比率と酸化ストレスの強度をサブセット毎に比較検討する。今後は2型糖尿病患者と正常耐糖能者との酸化ストレスを比較、検討予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
このコロナ禍で受診控えが増え、検体収集が思ったよりも進まずに進捗がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は受診控えが収まると考えており、収集スピードが上がることが予想される。 収集されればZombie Aqua、CD8、PD-1、CD57、CD28、CD39などにて染色し、CD8陽性CD28陰性CD57陽性T細胞の比率と酸化ストレスの強度をサブセット毎に比較検討する。
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Causes of Carryover |
受診控えがあり、検体数の収集が進まなかったため次年度使用額が生じた。次年度も引き続き検体収集を進め、解析に必要な物品費等に充当する予定である
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