2023 Fiscal Year Research-status Report
Elucidating the mechanism of tumor thrombotic vascular invasion in hepatocellular carcinoma
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21K15390
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
上野 彰久 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (80348755)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 肝細胞癌 / 脈管侵襲 / 腫瘍栓 |
Outline of Annual Research Achievements |
肝細胞癌が腫瘍栓形成性の脈管侵襲を来す機序を解明するため,前年までに,TCGA databaseを用いて,腫瘍栓形成性の脈管侵襲と関連が深いと考えられる,macrovascular invasionを有する肝細胞癌における遺伝子異常,分子異常に関して検討を行い,これらにおいて,TP53, CTNNB1といった,多くの肝細胞癌において認められる遺伝子異常の頻度が低いという事とともに,分子発現においては,EPOなどの発現が有意に高く, GLYAT, GLYATL1, HAO2などの発現が有意に低いことを見いだした.また,当院における手術検体の病理組織標本において,脈管侵襲を肉眼的に同定可能なものと,組織学的にのみ同定可能なものとに分けて検討を行ったところ,腫瘍栓形成性脈管侵襲とより関連が深いと考えられる前者において予後が悪い事も見いだした. また,これまでに,当院における2001年から2020年までの原発性肝細胞癌345症例388結節について,背景肝疾患との関連や臨床病理学的因子,予後との関連について検討を行って,非ウイルス性肝疾患由来の発癌や,非硬変肝由来の発癌が経時的に増加していること,硬化型や脂肪性肝炎型といった肝細胞癌の組織亜型が増加傾向にある事,脈管侵襲と関連する組織亜型であるmacrotrabecular massive HCCが予後不良である事,などを見いだし,学会発表を行い(Tsuzaki J, Ueno A, et al. 第82回 日本医学放射線学会総会 2023年),現在論文投稿中である. さらに,肝細胞癌における脈管侵襲と強い関連を示す組織像である,vessels encapsulating tumor clusters(VETC) patternと,Gd-EOB-DTPA造影MRI(EOB-MRI)との関連についての検討も行い,VETC patternを有する肝細胞癌がEOB-MRI画像において,不均一性な信号を示す事を見いだし,こちらについても2024年度に学会発表を行うとともに,現在論文を投稿中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度までの研究により,公開データベースを用いた検討や,臨床・画像・病理組織データなどについての解析を行う事はできたが,今年度も臨床業務に割く時間が多くなってしまったため,予定していたmRNAを用いたRT-PCRでの検討が遅れてしまっている.
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Strategy for Future Research Activity |
現在までに,公開データベースでの解析や,臨床病理学的な因子の抽出,EPOなどの一部の免疫染色標本作製は完了しているため,当院検体でのmRNAを用いたRT-PCRのデータ抽出や,血管内皮細胞の分子発現などの追加免疫染色などを行って,これらのデータを併せて解析を行って,学会発表や論文作成を目指す予定である. また,現在投稿中の論文についても,並行して随時進める予定である.
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Causes of Carryover |
研究費の効率的な利用および,計画の遅れにより生じた残額266,336円は,次年度の試薬購入や論文投稿,学会発表等に使用する.
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Immunovascular microenvironment in relation to prognostic heterogeneity of WNT/β-catenin- activated hepatocellular carcinoma.2023
Author(s)
Kosuke Matsuda, Yutaka Kurebayashi, Yohei Masugi, Ken Yamazaki, Akihisa Ueno, Hanako Tsujikawa, Hidenori Ojima, Minoru Kitago, Osamu Itano, Masahiro Shinoda, Yuta Abe, Michiie Sakamoto
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Journal Title
Hepatology Research
Volume: Apr;53(4)
Pages: 344-356
DOI
Peer Reviewed
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