2021 Fiscal Year Research-status Report
Acute phase protein and cachexia on adaptive immunity in thoracic malignancy
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21K15584
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
吉田 達哉 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (10729338)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 悪液質 / 胸部悪性腫瘍 / 免疫チェックポイント阻害剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
胸部悪性腫瘍患者においては、悪液質など生体内のC-reactive protein(CRP)などの急性炎症性蛋白が高値などの状態下では、有意に免疫チェックポイント阻害剤の治療効果が不良である。またこれまで急性炎症および悪液質下における免疫抑制機構に関わる研究については限定的であり、急性炎症および悪液質下における免疫抑制機構の克服は、胸部悪性腫瘍患者の更なる予後改善には緊喫の課題である。 本研究は、胸部悪性腫瘍患者の生体試料を用いて急性炎症および悪液質状態下の免疫抑制機構を解析すべく検討を開始した。まず胸部悪性腫瘍患者の治療前の末梢血単核球の検体を用いて、T細胞のフェノタイピングを施行し、急性炎症および悪液質の状態がT細胞のメモリー細胞などT細胞のフェノタイプに影響を与えることの検証を行い、予備的データを得ることができた。さらに既存の腫瘍検体の遺伝子変異および遺伝子発現のデータを用いて、胸部悪性腫瘍自体による急性炎症および悪液質の発症機序の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初申請した計画通りに進んでいる。既に生体試料を用いた解析を開始し、一定の結果を得ている。その他、予定としていた免疫老化解析の予備的な検討に時間を要したが、実験系の構築は完了している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、免疫チェックポイント阻害剤を投与した胸部悪性腫瘍患者を対象として、免疫老化の解析に取り組んでいる。今後、臨床的な背景因子との関連について検討を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
当初申請した計画通りに進んでいるが、予定としていた免疫老化解析の予備的な検討に時間を要したため、本解析の費用分が、次年度へ繰り越しとなった。次年度の早期に繰り越しとなった解析を行う予定である。
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