2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21K15592
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
飯田 雄一 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (50734985)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 細胞医薬 / CCL19 / 間葉系幹細胞 / 免疫チェックポイント阻害抗体療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでに、マウス骨髄より間葉系幹細胞(Mesenchymal Stem Cell: MSC)を単離し、レトロウイルスベクターによりケモカインCCL19を遺伝子導入し、CCL19産生MSC(MSC/CCL19)を樹立してきた。担がんマウスモデルを用いたMSC/CCL19の抗腫瘍効果の検討実験において、非常に高い抗がん応答が確認できた(Iida Y. et al., 2020 JITC)。本課題では、MSC/CCL19の他家移植の可能性を探索するべく、アロMSC/CCL19の抗腫瘍効果を検討した。 まず、アロMSC/CCL19の腫瘍内残存性を検討した。BALB/c由来MSC/CCL19はB16-OVA担がんマウスの腫瘍内で線維芽細胞よりも長期的に残存していた。さらに、C57BL/6由来MSC/CCL19はCT26担がんマウスにおいて少なくとも8日間腫瘍内で残存していた。 メラノーマB16-OVA,腎がん細胞RENCA、RENCA-OVA細胞、また大腸がんCT26を用いて担がんモデルを作製し、治療モデルでの抗腫瘍効果を検討したところ、B16-OVA,RENCA-OVA,CT26担がんマウスモデルにおいて顕著な腫瘍退縮効果を認めた。アロMSC/CCL19投与群において、T細胞、樹状細胞の浸潤増加が観察された。また、抗asialo抗体、抗CD4抗体、抗CD8抗体の投与は、この抗腫瘍効果をキャンセルしたことから、NK細胞、T細胞が重要な役割を担っていると考えられる。
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