2021 Fiscal Year Research-status Report
網羅的遺伝子解析に基づいた肝細胞癌微少脈管侵襲診断マイクロRNAシグニチャー樹立
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21K15596
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山村 謙介 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (10816507)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 肝細胞癌 / 微少脈管侵襲 / マイクロRNA / バイオマーカー / signature |
Outline of Annual Research Achievements |
肝細胞癌(Hepatocellular carcinoma; HCC)の悪性度は、微少脈管侵襲(Microvascular invasion:MVI)の有無、細胞の分化度(低分化型)、肉眼的分類(腫瘤が不規則な形を呈する浸潤型)などで評価されるが、それらを術前に予測するための有効な手段がない。このMVIはHCCにおいて重要な予後予測因子となっており、その診断は治療方針の構築に重要となるが、現在ある画像診断モダリティーでは治療前の診断が困難である。本研究の目的は、HCCにおけるMVIを術前に診断するための、非侵襲的かつ高い正確性を持った新規バイオマーカーを開発することである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍の影響で、実験・研究活動時間の短縮や効率的な研究活動の遂行が妨げられ、サンプルの収集や臨床データの収集に時間を要した。また、次世代シークエンサーを用いた遺伝子発現解析のためのDNAライブラリー作成において、当初のサンプルに解析不適なサンプルが認められ、再度至適サンプルの収集と調整に時間を要した。以上の状況により、進捗状況は遅れていると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
当初のQ1で予定していた、次世代シークエンサーによるMVI患者特異的microRNAの同定を行い、得られた結果からさらにバイオインフォマティクスよるデータ解析を進めていく。
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Causes of Carryover |
理由:試薬、消耗品については、医局内保管のものを使用することができた。また、旅費については、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により学会開催形式がハイブリッド開催へ変更となる事が多く出張が減った為、未使用額が生じた。
使用計画:試薬、消耗品の購入費に充てたいと考える。また、最新の研究情報を得るため、及び、研究成果発表のための学会出張旅費にも充てたいと考える。
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