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2023 Fiscal Year Research-status Report

睡眠時ブラキジズム患者に特異的な細胞間ネットワークの解明と疾患モデルへの展開

Research Project

Project/Area Number 21K15633
Research InstitutionShowa University

Principal Investigator

中井 健人  昭和大学, 歯学部, 兼任講師 (00880444)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Keywords睡眠時ブラキシズム / 疾患特異的iPS細胞 / HTR2A
Outline of Annual Research Achievements

睡眠時ブラキシズム(SB)は睡眠中の非機能的な顎運動であり、顎口腔系の諸器官に様々な悪影響を及ぼすが、その詳細な発症機序は未だ明らかではない。これまでの研究から、セロトニン2A受容体を発現するGABA作動性ニューロン(抑制性)の睡眠中の活性の減弱による細胞間ネットワークの変化がSBの発生機序に関与する可能性が考えられている。そこで本研究では、先行研究にて樹立されたSB特異的iPS細胞と、HTR2A陽性 ニューロンのモニタリングシステムを応用し、標的ニューロンに特異的な神経活動とバーストの異常をマルチウェル微小電極アレイシステムによって検出し、SBに特異的な細胞間ネットワークを明らかにすることを目的とする。さらに検出された異常が再現可能かを検証することでin vitroでのSB疾患モデルの確立を目指すものである。
マルチウェル微小電極アレイシステムによって、SB群、コントロール群のiPS細胞からそれぞれ分化誘導されたニューロンの機能解析を行った。神経細胞にGABAを添加して、DIV46、53、60、67、74にてMean Firing Rate(平均発火率)、Weighted Mean Firing Rate (Hz)(加重平均発火率)、Burst Frequency(バースト頻度)をパラメータとして観察した。その結果、DIV46の加重平均発火率において、GABA除去直後の急激な電気的活動上昇が認められた。
また、bulk RNA-seqにより、SB群、コントロール群間で遺伝子発現パターンを分析したところ、両群間の遺伝子発現パターンには系統的な差異が存在することが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

COVID-19の影響により研究活動が一時制限されたことに加え、マルチウェル微小電極アレイシステムを用いた解析に適切な培養条件の検討と解析サンプルの準備に時間がかかり、やや遅れが生じた。

Strategy for Future Research Activity

シングルセルRNA-seqを行い、ニューラルポピュレーションを調査するため、細胞種アノテーション解析により目的の細胞集団に特異的な遺伝子マーカーと実際に細胞集団が発現していた遺伝子を比較し、その集団の細胞種を判定する。さらに、bulk RNA-seqで発現が変動していた遺伝子について、どの細胞集団で変動が起きているのか調査するため、各クラスターごとにDEG解析を行い、細胞種別にその集団で発現が変動している遺伝子を抽出する予定である。

Causes of Carryover

仮説検証のための実験により得られた結果を検討した結果、次に必要と考えられる別の解析が生じたため、それに伴って当初の計画からの変更が必要となり、次年度使用額が生じた。この次年度使用額は今後、機能解析に関連する試薬の購入および委託解析費、実験により得られた成果の発表等に充てる予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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