2023 Fiscal Year Research-status Report
トゥレット症候群における神経系合併症予防に向けた前駆病変検出法の開発
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21K15725
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
江里口 陽介 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (10776115)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | トゥレット症候群 / 頸部運動チック |
Outline of Annual Research Achievements |
東京大学医学部附属病院に通院中のトゥレット症候群または運動チック障害の患者のうち、頸部チックのある患者を電子カルテ上で確認した。そのうち数人の研究協力者に対し、脳MRI・頸椎MRIを利用した脳および頸椎の評価を行うことを企てた。激しい頸部運動チックを持つ者ほど大きな頸椎変性が予測された。しかしMRI検査中も激しい運動チックが出現し、検査を行うのに必要な安静を2-30分にわたり保つことが困難であることが、予備的検討にて示された。また頸部運動チックが普段それほどの頻度・強度でもみられない者でも、検査中に安静を保つことが困難な傾向が示された。これらはトゥレット症候群患者の性質として一般的な天邪鬼な性質により、頭を動かしてはならないと思いが強くなるほど頭を動かしてしまうことも関与していた。そのため研究計画を変更し、通院中のトゥレット症候群患者のうち、激しい頸部チックをもつ者に対して頸椎椎間板変性の評価目的で行ったX線撮影画像を収集・解析を行うことにした。電子カルテ上で頸椎のX線撮影を行った者を現在までに9例収集した。得られてX線画像に対し、放射線科医の協力を得て解析を行なった。20-30代と若い世代の患者を対象としているにも関わらず、年齢に比して頚椎症性変化が進行しているという予備的な結果を得た。次年度はサンプル数を増やし、より大規模に解析を行い、研究結果をまとめて論文投稿を行う方針である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
トゥレット症候群の患者がMRI撮影中に静穏を保つことが難しいことがわかり、研究計画の変更を迫られたため。
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Strategy for Future Research Activity |
健常人のX線画像も収集し、トゥレット症候群患者群と比較する。
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Causes of Carryover |
研究計画の変更により、研究遂行に遅れが出ているため。
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