2023 Fiscal Year Research-status Report
スマートフォンアプリによる強迫性障害の治療と治療関係基盤の解明
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21K15729
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
今井 必生 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (30758892)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 強迫症 / デジタル / セルフヘルプ |
Outline of Annual Research Achievements |
強迫症アプリの第一弾のパイロット結果を得た。忍容性は低く8週時点でのセッション到達率(%)(=進行セッション数/全セッション数×100)は 47.5%, 27.5%, 32.5%であったが、効果は高く、プライマリアウトカムの強迫症症状(Yale-Brown Obsessive Compulsive Scale: YBOCS)変化は、21→6、21→16、18→13で、セカンダリアウトカムである他の強迫症症状(Obsessive Compulsive Inventory-revised: OCI-R)、うつ症状(Primary Health Questionnaire-9:PHQ-9)、不安症状(Overall Anxiety Severity and Impairment Scale:OASIS)のいずれもほとんどの参加者で改善を認めた。独自作成したアプリと患者との関係性の質問では、アプリと患者との間に治療関係が成立しうることが示唆された。この結果をうけて、忍容性を高めるべく、セッション数を減少させた第二版を作成した。その結果、忍容性は高くなり、セッション到達率は81.0%, 85.7%, 100%と高く、効果も高かった。プライマリアウトカムの強迫症症状(YBOCS)は21→15、24→16、26→19と改善した。他のセカンダリアウトカムのOCI-R, PHQ-9、およびQOL尺度でもほとんどの参加者で改善を認めた。アプリと使用者との関係性は、Scale To Assess the Therapeutic Relationship(STAR)で計測したが、いずれも良好な関係性が築けることが結果から示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
パイロット試験は完了したが、まだ無作為化比較試験には入れていない。アプリと患者との関係については尺度を用いた計測はできたが、何が治療関係を成立させているのかまでは明らかにできていない。
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Strategy for Future Research Activity |
無作為化比較試験を計画し、実施していく。その中で、アプリと患者の間の関係性に何が最も寄与しているかを明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
パイロット試験の論文作成および無作為化比較試験の実施に至らなかったために、次年度使用額が生じた。今後は無作為化比較試験の実施、結果報告に助成金を使用していく予定である。
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