2022 Fiscal Year Research-status Report
Classification of late-onset psychosis and verification of effective treatment methods
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21K15730
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鐘本 英輝 大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (20838932)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 認知症 / 統合失調症 / 高齢発症精神病 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、最遅発性統合失調症(VLOSLP)患者のリクルートおよび臨床症状・脳神経画像・血液・脳脊髄液などのデータ収集を進め、現時点で42例の患者登録に至っている。血液・脳脊髄液バイオマーカーの測定体制を構築し、脳脊髄液バイオマーカーについては現時点で測定も実施している。 昨年度に投稿準備をしていたVLOSLP患者におけるレビー小体型認知症の指標的バイオマーカーの陽性率およびバイオマーカー陽性患者の特徴に関する横断研究論文がAlzheimer's Research & Therapy誌にて出版となった。バイオマーカー陽性例での精神運動速度の低下や幻視の有症率の高さがみられたものの、多くの点で臨床像が似通っていた。 また、VLOSLP患者におけるアルツハイマー病バイオマーカーの陽性率およびバイオマーカー陽性患者の特徴に関する横断研究についても、International Psychogeriatrics誌にて報告した。バイオマーカー要請例では軽微な記憶障害を認めたが、やはり大きな臨床像の違いは見られなかった。 VLOSLP患者を対象とした血液および脳脊髄液の収集およびバイオマーカー測定も順調に進んでおり、現在VLOSLP患者を含む高齢者における脳脊髄液中のADバイオマーカーとアミロイドPETの結果に関する報告を投稿中である。 これらのデータ収集過程で経験された、高齢発症の皮膚寄生虫妄想症例について、Frontiears in Psychiatry誌にて症例報告した。また、これらに関連した研究内容について、国際学会にて3つ、国内学会にて6つの発表を行った。 VLOSLP患者の特徴をより詳細に把握するため、関連施設である浅香山病院において、若年発症の統合失調症を抱える高齢患者のリクルートを開始し、VLOSLPに対する対照群として、今後比較研究を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画にて3年間でVLOSLP患者60例のリクルートを予定していたのに対し、これまでの2年間で42例のリクルートができており、概ね予定通りのリクルートができている。また、血液および脳脊髄液バイオマーカーの測定体制も確立できている。さらに、若年発症の統合失調症患者のリクルートにも着手することができた。 論文としても、ここまでに横断研究論文3報(Kanemoto et al. Front Psychiatry 2021, Kanemoto et al. Alzheimer Res Ther 2022, Satake et al. Int Psychogeriatr 2023)、症例報告3報(Satake et al. Front Psychiatry 2021, Ishimaru et al. Front Psychiatry 2022, Taomoto et al. Front Psychiatry 2023)の出版と、国内・国際学会での報告を継続的に行えている。
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Strategy for Future Research Activity |
計画通り、VLOSLP患者のリクルートを継続し、すでに測定を始めている脳脊髄液バイオマーカーに加え、血液バイオマーカーの測定を進め、これらのデータを解析し報告する。また、若年発症統合失調症の高齢患者との比較研究も遂行していく。
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Causes of Carryover |
研究の進捗に変更があったため。
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[Presentation] AD biomarkers and delusional misidentification syndromes in patients with positive LBD biomarkers: a cross-sectional study2022
Author(s)
Yuto Satake, Hideki Kanemoto, Daiki Taomoto, Fuyuki Koizumi, Takashi Suehiro, Shunsuke Sato, Tamiki Wada, Kenji Yoshiyama, Kohji Mori, Takashi Morihara, Manabu Ikeda
Organizer
International Lewy Body Dementia Conference 2022, UK
Int'l Joint Research