2021 Fiscal Year Research-status Report
腫瘍の吸収線量による甲状腺癌に対する放射性ヨウ素内用療法の新規予後予測法の開発
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21K15763
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
飯塚 裕介 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (90782673)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ヨウ素シンチグラフィ / 定量化 / 予後予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年4月に研究代表者が異動になり研究環境が変わったが、京都大学大学院医学研究科 放射線腫瘍学画像応用治療学 講座の客員研究員として受け入れられ京都大学スタッフの協力を得て、ひきつづき研究可能な環境を構築した。 ただし令和3年度当初から放射線治療病室の工事が始まりCOVID-19の流行もあり工期が延長したため、年度内に複数回のヨウ素シンチグラムの撮影が開始できなかった。 その間、以前の研究成果(既知線量の放射性ヨウ素薬剤を用いて、ヨウ素シンチグラム画像から患者の臓器や腫瘍の放射線量を推定する方法)について、追加の撮影や詳細な検討を行いこの手法の信頼度を高めた。この研究成果に関して令和3年10月の第2回 標的アイソトープ線量評価研究会で発表を行い、研究奨励賞を受賞した。またScientific Reports 誌に論文発表を行った。 ヨウ素治療に関するデータベースの内容をアップデートし、甲状腺癌全摘後の放射性ヨウ素を用いた補助療法の効果や予後因子に関する検討を行った。補助療法を行った患者の3年全生存率は84.5%で、補助療法を行う前の血清サイログロブリン高値が予後を悪化させる因子であったが補助療法の投与線量は予後に影響しなかった。この内容については令和3年10月のヨーロッパ核医学会で学会発表を行い、論文も作成中である。 また、日本放射線腫瘍研究会 第3回 内用療法セミナーの当番世話人に就任した。令和4年2月にセミナーを開催して、内用療法の新規核種の導入状況、臨床使用、研究に関する講演発表や情報交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定していたヨウ素シンチグラムの複数回の撮像ができなかっため。ただし、できる範囲での研究や発表は続けており成果も出ているため上記評価とする。
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Strategy for Future Research Activity |
病室工事は令和3年度末に終了し、入院患者の受け入れは再開している。入院の担当医師が研究代表者から後任に、病棟看護師も組織再編により初めての担当者に代わっており、しばらくして落ち着いてから複数回のシンチ撮像の研究を行う予定である。
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Causes of Carryover |
ヨウ素シンチグラム撮影が行えなかったため、解析用端末の購入が遅れている。またCOVID-19流行により参加予定の学会の大半がWeb開催となったためほとんど旅費がかからなかった
ヨウ素シンチグラム撮影が始まれば解析用端末を購入する。学会参加ができるようになれば学会参加費として使用する。
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