2023 Fiscal Year Research-status Report
副腎静脈サンプリングの術前診断:Dual power CTによる血管描出能の向上
Project/Area Number |
21K15770
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
中山 敬太 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (20865117)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 副腎静脈サンプリング / Dual power CT |
Outline of Annual Research Achievements |
左右の副腎静脈にカテーテルを挿入し採血を行う「副腎静脈サンプリング」検査の問題点として、「右」副腎静脈は、サイズが小さく、走行も様々であり、カテーテルの挿入が困難であることが知られている。本研究では、このDual power CTを用いた造影CTの撮影方法を樹立し、副腎静脈サンプリングにおける術前検査の新たな方法を確立することを目的とする。初年度に撮影方法の最適化を検討し、次年度以降、術前評価としての有用性を検討していきます。 初年度(令和3年度)は血管モデルファントムを用いて、Dual power CTを撮影し、至適プロトコルを決定した。管電圧、造影剤濃度、造影剤量、造影剤注入速度について、至適化した。 令和4,5年度は得られたプロトコルの副腎静脈サンプリング症例における臨床的検討をし、副腎静脈サンプリングを予定する患者にDual power CTを撮影し、その後、副腎静脈サンプリングを施行する予定で、本研究での目標は20症例としていた。 本研究では、現時点で目標の20例においてDual power CTを撮影することができており、副腎静脈サンプリングも施行することができた。Dual power CTが有用であったのかを検討を行った。 術前検査としてのDual power CTの右副腎静脈描出能の検討として右副腎静脈の描出能を、画質、ノイズ、アーチファクトについて評価する。さらに右副腎静脈の部位、サイズ、血管走行と描出能との関連も検討する。Dual power CTの副腎静脈サンプリングにおける臨床的有用性の検討:Dual power CTで得られた右副腎静脈の情報をもとに、副腎静脈サンプリングを施行する。この手技における、採血の成功率、合併症発生率、左右局在の診断率、手技時間、放射線被ばく量を評価し、第52回日本IVR学会総会(2023年5月18日~20日:開催地高知)にて発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度(令和3年度)は血管モデルと脈動ポンプを用いてファントムを作成し、Dual power CTを撮影し、至適プロトコルを決定した。具体的には、管電圧、造影剤濃度、造影剤量、造影剤注入速度について検討し、至適値を決定した。令和4,5年度は得られたプロトコルの副腎静脈サンプリング症例における臨床的検討をし、副腎静脈サンプリングを予定する患者にDual powerCTを撮影し、その後、副腎静脈サンプリングを施行した。21例の患者に対してDual powerCTを撮影し、副腎静脈サンプリングを行い、画像解析、臨床(副腎静脈サンプリング)への有用性を検討した。第52回日本IVR学会総会(2023年5月18日~20日:開催地高知)にて研究内容を発表した。来年度は論文作成予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
Dual power CTを撮影することは至適化できており、令和4,5年度は撮られた画像の評価、有用性の検討を行い、21例の患者に対してDual powerCTを撮影し、副腎静脈サンプリングを行った。画像解析、臨床(副腎静脈サンプリング)への有用性を検討し、第52回日本IVR学会総会(2023年5月18日~20日:開催地高知)にて研究内容を発表した。今後は論文作成予定である。
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Causes of Carryover |
国際学会発表を予定していたが、COVID-19感染症の影響もあり、参加できなかったため、次年度に予定している。また、論文投稿も次年度予定している。
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