2023 Fiscal Year Research-status Report
超選択的副腎静脈支脈採血の普及・成功率上昇のための深層学習を用いた新規AI開発
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21K15789
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
田村 全 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (50594602)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 副腎静脈サンプリング / 人工知能 / 深層学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに抽出した症例に対して右副腎、右副腎静脈および、右副腎周囲の肝臓、脂肪、下大静脈のラベリングデータを抽出した。右副腎および右副腎静脈の抽出には3D-Unetを用いて(96, 96, 96)pixelに画像データおよび教師ラベルデータを成型してモデルの作成を行った。精度の評価にはDICE scoreを用いた。右副腎の抽出は、ランダムに抽出したvalidation データセットに対しておよそ平均0.8前後のDICE scoreとなっている。一方、右副腎静脈の抽出は、validationデータセットに対して平均0.25前後のDICE scoreとなっている。右副腎静脈サンプリングに対するカテーテルを推奨するモデルは、下大静脈と右副腎静脈のラベリングデータを用いてまず右副腎静脈カテーテルかそれ以外かを判定する2値分類の学習モデルの作成を行っている。この精度はおおよそ0.75程度となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度までの症例集積の遅れ、またデータ処理量が多いことにより全体的に遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
学習データセットの増加およびaugmentationの増加・エポック回数の増加により、右副腎および副腎静脈描出精度の向上を図る。右副腎静脈カテーテルの選択についても、肝臓のラベリングデータなど他の入力要素を含めることによって精度を向上を図る。これらの作業には、多大なデータ入力、モデル作成を要するため、新たにワークステーションを購入し、データ入力、モデル作成の一部を別の放射線診断医に委託することにより、作業を同時進行させ、研究進行を加速する予定である。
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Causes of Carryover |
今年度は購入した機器によるデータ入力・モデル作成を主に行なったため、追加の機器購入が必要とならなかった。また、研究代表者に新たに家族が誕生し、育児で学会への出張参加が難しく、旅費が減少した。来年度は、学会への出席が可能となる見込みのため、旅費としての支出が増加する予定である。また、データ保存目的のハードディスク購入や、更なる効率的にデータ入力・モデル作成を行うため、新たに放射線診断医にその一部を委託する。そのため、新たなワークステーションおよびタブレット関連物品の購入を予定している。
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