2021 Fiscal Year Research-status Report
Toward the Clinical Application of Biological Fingerprint Classificaiton using Medical Images ​Available for Patient Identity Verification
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21K15827
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上田 康之 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50780805)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 生体認証 / 個人識別 / 画像マッチング / 医用画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、山口大学医学部附属病院で撮影された5540名の胸部腹部骨盤部の位置決めCT画像を収集し、本研究で用いる臨床画像のデータベースを構築した。また、大阪大学医学部附属病院観察研究倫理審査委員会にて承認を得た。そして以下の開発と基礎検討を行った。 (1) 位置決めCT画像の特徴量抽出・比較アルゴリズムの開発:ロバスト推定と呼ばれるアルゴリズムを位置決めCT画像間の局所特徴抽出に応用した新たな手法を構築した.本手法は,位置決めCT画像間の局所的な特徴の対応を、ロバスト推定アルゴリズムの一つであるRANSACを応用して、位置決めCT画像間の対応点(局所特徴)の位置関係(距離)を評価した.距離が近い(インライア)と評価した特徴点の数が本人ペアでは高く,別人ペアでは低いことを利用して,画像類似度を評価した. (2) 開発アルゴリズムの基礎検討:画像データベースから「胸部のみ」「腹部骨盤部」「胸部腹部骨盤部」の撮影範囲となるように,位置決めCT画像をトリミング加工にて作成し,異なる撮像範囲の組み合わせ(胸部―腹部骨盤部,胸部―胸部腹部骨盤部,腹部骨盤部―胸部腹部骨盤部)となるように各100名のランダムサンプリングにて動作を確認した.本人ペアおよび別人ペアにおける比較演算を行い、良好な結果を示した一方で、寝台上に仰臥位となる際の姿勢の変化を反映した本人ペアを別人ペアに誤判定してしまうエラーを確認した。エラーを抑制し、本アルゴリズムの認証精度を高めるために、ロバスト推定におけるパラメーター,局所特徴点数および関心領域の大きさについて最適なパフォーマンスを導き,本手法の性能評価を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究に用いる臨床画像データベースが構築できた。個人識別のためのアルゴリズムの開発も申請時の計画通りに進行し、ほぼ順調に研究が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度にかけては、2021年度に構築した画像データベースを用いて開発した位置決めCT画像のマッチングアルゴリズムの評価および改良を予定している.また,以上の結果をまとめ、研究成果を原著論文として国内外に向けて報告を行う予定である。
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Causes of Carryover |
世界情勢の変化により,海外からの必要物品調達に遅延が生じ,年度内処理ができなかった.調達は次年度中を予定している.
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