2023 Fiscal Year Research-status Report
123I-BMIPPを用いた下肢閉塞性動脈硬化症における新たな診断法の構築
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21K15834
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
大久保 亮 東邦大学, 医学部, 院内講師 (50516200)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ASO / 123I-BMIPP |
Outline of Annual Research Achievements |
下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)は、一度重症化すれば予後不良となることも多く、早期発見および早期治療介入が予後を規定する。ASOの非侵襲的画像評価方法には、Computed tomography(CT)、Magnetic resonance angiography(MRA)、下肢動脈エコー検査などが主に用いられているが、これらの検査は血流評価のみに主座がおかれている。ASOにおいては、下肢血流低下に伴う下肢筋の虚血が引き起こされ、症状の出現に繋がるが、現在下肢筋の代謝障害に対する確立された評価方法はない。そこで、本研究は従来の方法とは異なる新たな試みとして、Radioisotope(RI)検査である脂肪酸代謝評価の123I-BMIPPを用いて下肢(下腿)筋障害の重症度評価を行い、新たなASOの診断エビデンスを確立することを目的とした。 本年度においては、コロナ禍において症例の積み上げが困難であったため、症例登録を継続して行った。また、画像解析を行うためのデータベースの作成および画像解析方法の確認を行なった。さらに、画像撮影を行なった患者においては画像データの解析を開始した。画像解析に関しては問題なく解析することが出来たため、今後のデータ解析に繋げることが可能となるものと考えられる。データ解析をすすめることが可能となれば、本研究の目的である新たなASOの評価方法の確立、早期ASO発見のエビデンス創設に寄与することができると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究が受理されたタイミングでコロナ禍になり、当院において入院患者を制限していたこと、また各医学検査室に関しても検査を制限していたため、本研究にエントリーすることが困難となってしまった。このことが、当初の計画が遅れてしまっていることが大きい原因となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
登録症例については大分蓄積されてきているので、引き続き登録を継続しながらも解析を同時に開始する方針とする。解析をする中で、123I ーBMIPPと下肢筋肉の代謝、および血管エコーに関するデータにおいて関連するものがあれば学会で発表を行う。さらには、英文医学雑誌への投稿をなるべく早く行う予定としている。
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Causes of Carryover |
データ集積に時間がかかってしまった関係で、解析、学会発表および論文作成ができていない状態であった。そこで次年度は国内、海外学会における成果発表を予定しており、そのための旅行費、論文作成費用、解析ソフト購入、ハードディスク購入を予定としている。
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