2021 Fiscal Year Research-status Report
背部の外部振動による乳房MR elastographyの撮像法確立と有用性検証
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21K15842
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
山鹿 絵美 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (10897325)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | MR elastography / 乳癌 / 画像診断 / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、背部からの外部振動による乳房MR elastographyの適切な撮影条件を確立し、病変の検出能や良悪性の診断能を評価し、臨床現場で実用できるような評価方法を提案することを目標としている。 これまで、まずは健常ボランティア5名を撮像した。撮像に適する撮影条件(外部振動の周波数や強さ、撮像時間、画像のスライス厚など)の調整を行い、乳房の構造に一致した硬度mapの画像を得ることに成功した。外部から振動を与える装置の位置も検討し、乳頭と同様の高さで背部正中から振動を与える方法に決まった。次いで乳房腫瘍精査のため当院で造影MRI検査を受ける患者40名を撮影した。コロナ禍により検診を受ける患者が減少し当院へ紹介される患者が減少している影響や日常業務との兼ね合いから、予定よりも患者症例を集めるのに時間がかかっている。乳房腫瘍の検出能や病理結果との対比、超音波elastography検査との対比を行っている。超音波でのelastographyと同様に、浸潤癌では硬く表示される病変が多く、非浸潤癌や良性腫瘍では乳腺と同様にやわらかく表示される病変が多いが、例外的な物もあり、原因を調査している。サイズの大きい浸潤癌はMR elastographyで検出できる確率が高く、より小さな病変を検出するための工夫を検討している。撮像後に副作用調査を兼ねて、振動による不快感や痛みなどについてアンケートを行っているが、マンモグラフィよりも痛くないとの回答が100%得られており、不快感の比較的少ない検査と思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ず健常ボランティア5名のMR elastographyを撮影した。予定(20名)より撮像人数は少ないが、良好な結果を得られた。次いで乳房腫瘍精査のため当院で造影MRI検査を受ける患者40名を撮影した。コロナ禍により検診を受ける患者が減少し当院へ紹介される患者が減少している影響や日常される患者が減少している影響や日常業務との兼ね合いから、予定(1年間で60名)よりも患者症例を集めるのに時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、更に患者症例を撮影し、様々な病理学的・年齢・乳房構成の症例を蓄積していく予定である。また、MR elastographyの空間分解能をあげるために、撮像法や画像の解析法を再検討する必要性も考えられている。
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Causes of Carryover |
初年度の購入計画に解析ソフトウェアを盛り込んでいたが、解析の段階まで至っておらず、購入していないため。 また、病理組織の硬度計測を考えて硬度計購入を予定していたが、腫瘍部分のみに絞っての硬度計測は困難と思われれ、購入を見送ったため。
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